【番外編】Brookie (ブルーキー)

 神様とウィルコが和解したので甘いもの好きな神様は、ちょくちょくウィルコの家に来て一緒にスイーツを楽しんでいる。


今日は私も呼ばれた。なんだろう?



「カレンはアメリカ人だったんでしょう?」

「3歳で事故死したから、ほとんど世間を知らないよ」

「じゃあ最新のアメリカのスイーツは分からないかなあ…」


そんなにガッカリしなくても…

「Trader Joe's(トレーダージョーズ) で売っていたBrookie (ブルーキー)は新しいなって思ったよ」


「ブルーキー?」

ウィルコと神様の声がハモった。


「じゃあ通販アプリで買うね。ついでに出前アプリでアメリカのダイナーからコーヒーも取り寄せようか」

「やった!」

「カレンちゃんは良い子だなあ」


 注文確定ボタンをポチポチしたらドドン!とテーブルに現れた。

 トレジョのブルーキーは、下がブラウニーで上がチョコチップクッキーの2層になっている。ブラウニーとチョコチップクッキーの割合は、ほぼ1体1かな。8カット入りで3ドル99セント。


「どうぞ、これがブルーキー」

「わあ、これはアメリカっぽいね!」

「ボリューミーで食べ応えがありそうだね」


ウィルコと神様のモグモグタイム。


「美味しいよ。上のチョコチップクッキーはさっくり、下のブラウニーはしっとりだね。コーヒーに合うね」


「少しだけ塩が入っているのかな、甘さが引き立つね」


 私はアメリカのブラウニーとか、アメリカの中が柔らかいクッキーは甘すぎると感じてしまって美味しさが分からないんだけど2人が美味しいと喜んでくれて良かった。


「これ、真似して作れるかな」

「別々に作るのは問題なく出来るけど、2つ重ねた時の焼き時間や温度は工夫が必要かもね、ちょっと調べてみようか」


 ウィルコと神様は頻繁に行き来して仲良くアメリカンなスイーツを作っている。この間の喧嘩が嘘みたいだ。仲直りできて良かった。

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