2012年 春(1)



晴れの日のつららは鋭利な光はね野にいでてみよ木偶の坊でも






はかなくも露と消えしはひと夏の残り火そしてデフラグメント






はみ出てるつい出る本音はひとり歩きの癖がある電話口の恋






晴れの日はつま先立ちて人よりものびやかであれでたらめな歌






巣立ちゆくきみへの言葉を探しては言い聞かせている花冷えの日に






花冷えと言う雅やかな言葉からそう遠くない別れの旋律






見覚えがある白い指その睫毛他人の空似でもいい三駅

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