2004年 夏



雨音やせせらぎに似て心地よく滴が胸にも落ちて染みゆく






聴こえれど距離の変わらぬ隔たりに胸の言葉を投げ込んでみる






泣き叫ぶまいと噛む唇に殺した夏の血の味がする






そうそうと吹き込んでくる涼風に彼岸の花の鮮やかさを知る






きみの持つインクルージョンのぞいても透けてみえない欠片の正体

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