土曜日の花

朝から殆ど雨の一日だった。

雨の日のスクランブル交差点は、色とりどりの傘の花がさくという表現がピッタリとばかりの様子になるのに、今日は、白色ばかりが目立つ。

白濁した傘は、ビニール傘なのだろうか、この距離では判別がつかないが、透明なビニールでホネが白いものも混じっている。どちらにしても白よりだ。

突然、雨がふりはじめて、慌てて傘を用だてたという日ではなかったので、なんとも不思議な光景に見えた。

時間が、経過しても青信号になるたび、白い花畑のよう。

たまたまなのか、不思議な気持ちだけが残った。

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