第11話『泣かれるのは対応に困るII』
更新していなかった時間を取り戻すが如き……
決して長くはないですが、一応区切りの付く場面まで書けました。その為続きが書けずに投稿しないよりはマシかと思い投稿致します( ˘ω˘ )
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「にゃぁぁぁあん」との泣き声が家々の壁にあたり反響し、耳鳴りがとても酷い。
道ゆく人々は懐疑的な目線を向けて、集まってくる。そしてその人の集まりがまた人を呼び更にその半輪は大きく膨れ上がった。
輪の中からは、「痴情の縺れか?」「あんな可愛い子を泣かすとか兄ちゃんサイテーだな」「あの子はキーラちゃんじゃないか!?まさか彼氏か!死んじまえ!」と俺の方が批判されてしまっている……
(後其処の明らかにモテなさそうなお前、「死んじまえ」って言い上がったな……覚えておけよな!)
因みにであるが「死んじまえ」と発した男はその後行方不明になったらしい……本当に因みにであるのだが。
そんな中なのにもかかわらず関わらず、目の前にいる猫人族の少女はお構いなしに泣き叫ぶ……正直なところ気が参ってきてしまった。
取り敢えず黙らせる必要があると感じた俺は、風魔法の派生である遮音魔法を利用して泣き声を遮音した。
ついでと言わんばかりに禁忌魔法を行使して、俺らを取り囲んでいた周りの集団には退去して頂いた。
何故この一日で二度も禁忌魔法を使わなければならないのだろうか……俺はこの先が思いやられるのだった。
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周りの人々が引いた後俺はキーラを引き連れて勧められたレストランへと向かっていた。
道中はキーラとの会話で盛り上がった……などと言うことは決してなく、ただひたすらに沈黙の時間が流れ続けた。
ただ歩いているだけだと言うのにも関わらずキーラの目は太陽の光を涙で反射させていた。
思わず溜め息を吐いてしまい、俺はキーラに「一先ず此処で休もうか」と目に入ったカフェを指差し提案した。
するとキーラの少しばかり哀しい様相をしていた彼女の顔はパッと明るくなり、食い気味に頷いた。
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