きものん日和

着物の暑さ対策

　夏に着物…………は、暑くて無理!!!!　という人は絶対に多いはず。

　やっぱり暑いのですよ。そりゃそうですよ。

　夏の和装と言えば、浴衣、夏着物ですねぇ。透け感のある絽や紗の着物。とはいえ、真夏は暑い………思い知りました。

　去年はまだまだお外に行かなかったから、気付かなかったのよ。

　でもこの夏、浴衣をいっぱい買ったなぁ………。ちゃんと着ましたよ～！

　黄色の向日葵、青色に白菊、えんじ色に深緑の蔦の葉…………全部、古着の浴衣でどれもお気に入りです。

　そんなこんなで、夏の暑さ対策を語っていこうかと。

　今さら感が満載ですが、けっこう頑張ったので書いておこうと思いまして。

　暑さの中でも和装したい！　というガッツのある人の参考に少しでもなれば本望です。

　さて、暑さ対策の基本は布。そして、いかに重ねないかが重要です！

　端的にいうと、補正をしっかりやらないってこと。

　補正なしだとほぼ着崩れするんですが、そこを最低限これで良いかな？　ってところまで、許せる範囲で減らすんですねー。

　私の場合は胸の上あたりがえぐれているので、そこを足さないと胸が開いてきちゃうから、胸上は入れて。胴回りはやらなくなります。

　補正の足しどころは個人差が出ますので、そこは各々なんですが。重要なことは妥協です。着崩れても直せる範囲、とか。

　あと、どうせ下にユニ◯ロのブ◯トップ着て、ステテコ履いてますし。着崩れても裸になるわけじゃないやい。と、開きなおってます。この、いい加減さが楽チンの秘訣だったりします。

　それと、インナーを冷感と銘打ってあるものを使うと、やっぱり身体が楽ですね。

　しかし、ここで気を緩めてはならないのが、肌襦袢！　端的に言いますと、浴衣の透けるものが危険なんですっ！

　浴衣の綿絽なんか、透けるやつは気を付けましょう。　裾よけ必須！　な浴衣も存在します～。

　それから帯。ペラッペラの半幅帯が楽でたまりません。上はゆるゆるですよー。

　カルタ結びは簡単、且つあまり暑くないです。そして帯に入れる帯板は、夏用の透け透けだと熱のこもり具合が違います。

　半幅帯でも化繊、ポリエステルは熱がこもる感じがします。木綿が一番、楽ちんです！

　夏用の半幅帯はもっと涼しいらしいのですが、そこまではまだ購入できていません～。欲しー。

　夏帯でも名古屋帯はねぇ、帯揚げがあるだけでぐっと熱さが増す気がしますー。ちなみに熱くて浴衣の伊達締めすらサボるようになった私です～。

　衿はコーリンベルトで固定。あとは胸下に紐一本うって終わりというだらしなさ～。案外、気崩れないモンですよ～。

　そして生地！　やはり涼しい布というのがありますね！

　綿絽、綿麻は熱がこもりにくいです。麻が入っているのは、本当に着ていて楽～、というのを実感しました。

　ただし！　透けます。透け透けです。要注意!!

　夏大島も結構、透けますね～。夏着物は長襦袢が見えるので、そこを意識しておく必要があるのです。

　ちなみに私にとって夏用の長襦袢って超重要です。何故なら、五月～十月まで使うから。春でも夏用、秋でも夏用。だって快適なのだもの！

　リサイクルショップで手に入れた綿麻の長襦袢が着やすくて着やすくて。洗えるし、衿も手拭い縫いつけたりして(猫ちゃんの手拭いなのだー)快適にしちゃったし。最高です！

　寒くなったらモスリンの長襦袢、暑くなったら綿麻の長襦袢。これぞ普段着の長襦袢ですよ～。

　絹の長襦袢？　着れそうな時期で、よっぽどお洒落しなくちゃいけない時(お呼ばれ)以外は着ませんけど何か。

　でも着物関係者に聞いたって「暑いです」って言うんだから、やっぱり夏に着物って(正装は)暑いのでしょうねぇ。

　私のなかで今年一番涼しかったのは、綿麻の浴衣でした～。プレタだというのに、麻が入っていて感動したっけ。

　それと、涼しくする裏ワザとして。保冷剤を半幅帯に入れちゃうというのをやってみたところ。

　え、めっっっちゃ冷える。身体楽～。でした！

　帯ってそれだけ熱がこもるんですよね。脱いだ後の帯回りの汗、尋常じゃないもの。

　それと足下は浴衣ならではの素足に下駄だったり、サンダルだったりと、足袋を履かないだけでも涼しいです～。

　あと日傘もついつい購入してしまいました。夏に着物で日傘…………ちょっと憧れだったんですよねー。

　ま、日傘が似合う美人かって聞かれたら、「ごめんなさい！」って謝罪してしまいますけど(お察しください)。

　そういえば、呉服屋さんでも「夏は暑くて～」というのは聞いてましたし。何気に夏着物ってリサイクルで買えるものが少なくて、困ってしまいます。

　夏という時期は和装向きじゃないのかもしれません。

　でも浴衣着たいな～、浴衣で出歩きたいな～、という欲望のままに工夫を凝らして夏も和装を楽しんでおります。

　これは厳しーもんがあるぅ、と八月は諦めたりもしたんですけどね。

　それでもあれこれ出来る限り暑さ対策を考えて、楽に和装を楽しめるよう奮闘した夏でしたー。参考になったら、幸いです。