もうすぐ四年生! ラノベ市場雑感

 苛烈、過酷、死戦場。

 ……なのは、既に周知の事実だと思いますので、今晩は割愛。

 でもまぁ、社会って何処もそうですしね。

 少なくとも、会社の一般的な仕事よりは楽しんでいます、間違いなく。胃は痛いですが。


・タイトル長くない?

 確かに。好き嫌いでいったら、あんまり好みじゃありません。

 ですが、これは今後『本』という媒体全てに波及していくものと思われます。

 恐ろしく有用な手段ではあるんですよ(方法自体は、古から存在している)。

 近い将来、一般文芸、純文学、漫画をも侵食していくんじゃないですかね。それくらい……抗し難いものです。

 短いタイトル、内容が分からないタイトルは、編集様と一戦交えてくだせぇ。時に戦うのも大事。

 ただ、長いタイトルの方が全般的に売れているのは冷厳足る事実です。じゃなきゃ、こうはなってない。


・儲からないんじゃ?

 まだ若葉マーク! なのでよく分かりません。

 ただ、第一線級の先生方(各レーベル主力でバリバリ書いている方々)は夢を見られる額を稼いでいると思います。世間一般に流布する『ラノベ作家は儲からない』は、半分本当ですが、もう半分は嘘です。

 余程の売れっ子じゃないと、毎巻丁半博打ですけどね。


・流行り廃り

 これは間違いなくあります。

 今はラブコメの時代。

 でも、いまからラブコメで戦うのは、余程の傑作じゃない限りお勧めしません。まぁ『連れ子』を超えている自信があるなら、大丈夫ですけど……。


・ジャンル

 プロットあっても、採用され難いものは間違いなくあります。

 長年、市場を眺めている感覚としては……最も難易度が高いのは日本を舞台にした時代物。作品自体は何作か知っていますが、覇権は取れませんでしたし、ジャンルも確立されませんでした。

 扉を叩いてみたい思いはありますが……どうなんですかね。

 先行例がないジャンルを作品にするのは、ある種の賭けです。

 書籍化=お金が発生しているわけで、企業としても、個人としてもドラスティックに動き難いのは、社会人の皆様なら肌感覚で理解出来るのではないでしょうか。だからこそ、先行者は偉大なんですよ。

 webで大人気になって拾ってもらうか、公募で大賞を取るのが良いかも。『書きたい』のなら、文句を言う前に書く他なし。


・1巻打ち切り多くない?

 多いですよ。

 ただ、これはですね……漫画業界はもっと残酷です。何せ、刊行点数が違う。

 良くも悪くも、ラノベ市場は漫画市場に比べて遥かに小さいので目立っているように思えます。

 市場が大きい→書き手も多い→大人気作も生まれやすい→当然続刊する+宣伝される→その陰で散っている作品は目に留まらない、という循環なんじゃないかと。

 縮小する「本」という媒介の中で、漫画はほぼ唯一の成長市場ですからね。

 あと、日本自体が貧しくなり続けているのも大きいです。これが最大要因なんじゃないかなぁ。

 学生諸子! 学生の間に、「年収と手取り」「年金」「社会保険」については、しっかりと勉強しておくように。


・電子書籍

 三年前よりも、明らかに伸張しております。

 ただ、まだ紙の方が市場は大きいです(※漫画は別)。

 もう数年したら、電子売上が重視されるようになる……かもしれません。


 取りあえず、僕個人のことだと、コロナもあって全般的に厳しかったですね。

 公女PVの録音を見学しにいって「凄い……」と思ったのと、毎巻のイラストを楽しみに、三年間を過ごしました。

 四年生は、


・作品のアニメ化

・作品の映像化

・百万部単位のヒット作品を書く

・新しいジャンルの開拓(※ラノベで書かれていない)


 を経験してみたいですね。

 結局、書き続けながら、進んで行く他無し。

 想像以上に地味ですが……業界にいる、人を超えし方々にはなれそうにないので、頑張っていこうと思います、ハイ。

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