やめられない
「やめちまえ」
それが男の口癖だった。
男は自分がやめてしまった努力や継続といったものを、相手が持ち続けていることが気に入らなかったのだ。
それを言えば、自分が嫌われるとわかってはいたが、それでも男は誰彼構わず「やめちまえ」と言い続けた。それだけは、どうしてもやめられないのだった。
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