❹感染について
感染の中でも「空気感染」は最悪で、飛沫核(飛沫の水分が無くなったもの)が風に乗ってどこまでも飛んで行ってしまうため、感染予防をすることが出来ません。
が、この「空気感染」をするのは、幸いなことに「麻疹(はしか)・水ぼうそう・結核」のウイルスだけで、しかもこれらのウイルスにはワクチンが非常に良く効きます。
新型コロナウイルスの感染方法は、「飛沫感染」と「接触感染」、そして空気感染と飛沫感染の間に当たる「エアロゾル(マイクロ飛沫)感染」です。
大きな飛沫はすぐに地面に落ちてしまうので、怖いのは「エアロゾル感染」でしょう。
不織布マスクの網目は5um(マイクロメートル=100万分の1メートル)で、これはクシャミなどで出る飛沫のうち、大きな飛沫と同じくらいの大きさなので、計算上は止めることができます。
それを理由に「予防じゃなくて他人に感染させないために着けるんだ」と言う人がいますが、しかし実際は、鼻の横の隙間などから小さなエアロゾルがモワモワと漏れ出し、20-30分に渡って空中を漂うのです。
人の顔に向かって咳やクシャミをする人などいません(わざとやれば暴行罪です)ので、飛沫系の感染のほとんどの理由がエアロゾルでしょう。
マスクを通して息をしていると皆さんは思うでしょうが、空気には流れやすいところを通るという性質があり、実際は9割の空気が鼻の横などから出入りするのです。
また、不織布より網目の大きい布マスクやファッションマスクでは、エアロゾルはもちろん、大きな飛沫すら止められません。
あっさり突き抜け、正面の人に飛沫を全弾食らわせます。
予防効果の面でも、5年前の医学論文で、布マスクがインフルエンザウイルス(コロナウイルスとほぼ同じ大きさ)の予防に何ら効果の無いことが証明されました。
それ以降、医療機関では布マスクを一切使わなくなったそうです。
ファッションマスクは、それ以上にひどいと考えてください。
また、吸わなくとも、エアロゾルは静電気などで物に付着します。
空気中では3時間ほどで死んでしまうコロナウイルスですが、物に付着した途端に長生きし、段ボールなどのボール紙の上で24時間、ステンレスの上で2日間、プラスチックの上で3日間ほど生存します。
それを触った手で、自分の目鼻口を触れば、接触感染となります。
ロックダウンしていたアメリカで、一歩も外に出なかった人が感染しました。
理由は、感染者が隣人にいて、その人からもらった差し入れの容器にウイルスが付着していたとのことです。
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