ヒトゲノム


二重螺旋の導くままに

捻れてゆく わたしたち


背中合わせの平行線で

寄り添った ぬくもり


物言わず繋がれる

指先の わずかな祈り


魂の混沌に

唯一無二の真実を見る


けして

ひとつにはなれないものを


懸命に掬い上げ

そうして また手放して


どれほどに近付いて

また どれほどに遠ざかるのか


そう


わたしたちは まだ

わかりあえてはいない

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る