女魔王の執事のお仕事は大変です～Revival of memory～

第１章「女魔王の執事として」

第０話「あらすじ全文」

この世界には、人々が住む人界エリアと魔族が住む暗黒エリアが存在する。両エリア共に古代より魔法や精霊術、特殊スキルが存在しているが、現在では科学も発達してきている。

そして、二つのエリア同士では過去より現在に至るまで多くの戦争が繰り広げられてきた。

人界エリアと暗黒エリアがこの世界統一をかけて戦い、これまで多くの人間や魔族が犠牲になる歴史を繰り返している。

先の大戦にて両陣営に多大な被害を出して以来、現在は大きな戦は起きていないが、今、再び大きな大戦への序曲は既に奏でていた。

とある日のこと、人族である人間の青年はどういうわけか暗黒エリア、それも魔王が住む魔王城の近くで倒れていたところを発見される。本来ならばそのまま処刑されるところを、魔王が彼を執事見習いとして雇うことで彼は一命を取り留め、現在は執事として成長していた。

平穏な日々を過ごしてはいたが、彼には大部分の記憶が失われていた。

彼の名前はユウ、年齢は１８歳でなんのスキルもなく、また魔法や剣の才もないうえに、ただの平凡な人間だったのだが、１つだけ彼には特殊な能力が宿っていた。

それは、彼が”女神の御先”という女神アルテミスの力の恩恵を使えることだった。だが、この恩恵を使う度に不思議な事が起こり始めた。

それは、恩恵の力を使う度に彼の失われていた記憶が少しずつ蘇り始めることだった。