第17話 おバカなシスター

エリザやジェシカたちが居る場所に戻ってきた僕

「大事な話があるよ。建物から出よう」

僕はみんなを連れ出した


……

「黙って出てきて大丈夫かな?」

リズが心配して言った

「大丈夫だよ。みんながいなくなっても、誰も気付いてないね」

ギルドマスターはまだ受付嬢に説教?していたし、他の連中はワイワイ・ガヤガヤと騒いでいたし。気付いているのはダンと、女性の一部だろう


「イッキ、話ってなんだ?」

「大事な話って言ってたよね?」

ジェシカとマリーが僕に、先程の話の続きを聞こうと促す

「ご主人様、どこまで話されるのですか?

全ては…シルバーブレットの方々には、重過ぎると思いますが…」

エリザにはダンとの会話が聞こえていたか。

確かに過剰な情報まで話すのは躊躇われるな


「ジェシカ、リズさんにマリーさん、今から話すことだけど…少し不快になるよ。だけど良く聞いて。怒りや憎しみで、内容をうわの空で聞いたらダメだよ?」


「「「…分かった」」」


………

……

「という訳なんだ。…みんな少し落ち着いて」

まぁ…誰でも怒るわな。落ち着いて聞けという方が無理な話か

「イッキ、ウチらが狙われてるっていうのが、どうしてわかる?」

ジェシカ…それはちゃんと話したじゃないか


「もう一度言うけど、ジェシカたち前々から嫌がらせとか、セクハラとか受けてなかった?」

「あ、あった…」

嫌そうな顔をする3人。いろいろと思い出したようだ


「このおっぱいと、このおっぱい、このお尻も触られたんじゃない?」

揉んで揉んで、撫でまわしたよ僕

「「「う…ん…」」」

「言っとくけどねっ!コレは僕のだよっ」

「「「………」」」


「違いますご主人様。ソレは彼女たち自身のものです」

……

「ま、まぁ…そうかも?しれないがっ。

だからといってね、おっさんが触っていいわけないよね? まだ吸っても舐めてもいないんだよ僕っ」

「「「………」」」

「ご主人様、最後のセリフが意味不明です」

え?エリザ分かんないの??

そのまんまだよ。わかりやすいよ

……

「…ぷっ。 あ、ごめんなさいっ。イッキくんと話してたら、怒りもいつの間にか消えてたわ」

「イッキはたいしたヤツだ」

「まさかイッキくん…コレを狙ったの?」

おや?そういう解釈しちゃうの?

だから、何も語らずドヤ顔をしてみたよ僕


「違うと思います」

「…エリザさん、ちょっとは僕を持ち上げてよ?」

「終盤クタクタになった私が、ご主人様を頑張って持ち上げたではないですか」

「違う!そうだったけども。そうじゃない…今の会話からアッチの話は全く関係ないよね?」

エリザのプリプリのお尻を、ペチペチ叩いて抗議する僕


「話を戻すけど、ギルドマスターはもちろん、ヤツに加担する連中が3人に接触してくると思うんだよね僕。それも今夜か、もしくはこの近日中に」

「イッキくん、早過ぎない?」

「そうだ。どうしてそれが分かるんだ?」

マリーとジェシカが言う

「1週間…みんな待って。1週間しかないなら、早く行動を起こすと思わない?」

リズがいいところに気付く


「さすがリズさんだね。向こうは前科があるんだよ?いつものパターンにしたのかどうかは分からないけど。少なくても型にはめたという安心感から、結構大胆にやるはずだよ」

「な、なるほどね」

マリーさんが感心する

「なるほどじゃないよ、マリーさん。後衛の魔法職なら1番に思い至らなきゃ。リズさんよりも早くね」

「くっ…。リズ、ごめんなさい」

仲間に謝るマリーさん


「イッキっ、ウチは?」

私も〜みたいな感じで言葉を待つジェシカ


「え?ジェシカ?? きみは別にいいでしょ? ほら、おっぱいもお尻もバランスとれてるし? 賢いシスターは沢山いると思うから、おバカなシスターって貴重だぶぺらっ?


「おバカなシスターってなんだっ?!」

揉んでたら殴られたよ僕


「じゃ、相手が複数っていうのは?」

マリーさんが聞いてくる。僕はリズとジェシカを見た。リズも分かんないか…。ジェシカはいいや

「最初または2回目までは、ギルマス1人の犯行だったかもしれない。でもね、ダンもそうだけど、何人かは知っているはずだよ?

それとダンが言っていたけど、もう片手じゃ足りないぐらいやってるみたいだしね。

…だったら変だと思わない?」

僕は答えを言わずにみんなを見る


……

「「あっ?!」」

「??」

1人頭を捻ってるか…


「王宮…が絡んできてない?」

「そうよっ、耳に入ってない訳がないよ。これくらいの案件なら、第一騎士団が出っ張って来てもおかしくないよっ」

マリーにリズ、なかなかやるね

……

「はっ?! 王もグルなんだなっ!」

「ちげーよ、バカタレっ」

人一倍考えて出した答えがソレか?

ジェシカの乳首を抓ってやる僕


「たぶん噂が出た段階で、城から事の真偽を確かめに派遣されたと思うよ。ギルドのトップが中心の案件だ、かなり極秘でね。

でも、事件が表沙汰になってない…

だとしたら、口裏を合わせたヤツが…それも、そこそこ名のあるヤツがいると思わないかい?」

「ギルドの職員って線はないの?」

「リズさん、良い質問だね。でも、それは無いと僕は思う。何故かというとね…例えば、ジェシカが犯人だったとして、2人は衛兵に話を聞かれるとは思うけど、真偽となったらこの中で誰に衛兵は問うと思う?」


「「あっ?!」」

「…ウチが犯人だったのか…。」

無言でジェシカのおっぱいをビンタする僕


「よし、ジェシカはそのままでいこう。いらん知識を与えるのは良くないな。

ほら、アッチでエリザに鍛えてもらっとけ」

ジェシカの引き締まったお尻を押してやる

……

「衛兵も身内の職員には聞かないよね。ギルマスは犯行仲間を大人数にしたくないはずだよ。だとしたら、そこそこ…いや、かなり強いパーティーが絡んでると思うな僕」

「わ、私たち大丈夫かな…」

「うん…。かなり不利だよ」

2人とも、何弱気になってるんだか


「大丈夫だよ。リズさんとマリーさんは僕が守るから。あ、ついでにジェシカもね」

2人が惚けて僕を見る

「ただ、待ちは気に入らないな。攻めも今回無理だし…。よしっ!ジェシカの安全は保証するから、アレを囮に使おう」

少し離れたところで、エリザにボコられてるアレ。

「おーい、顔はやめとけよー?!」

「ご主人様、私からは手を出してませーん」

なら何でボロボロなんだよ?

………

……

「誰のおっぱいとお尻に、手を出そうとしてるのか…

連中は知る義務があるな…その身をもって」


僕から邪なオーラがわずかに漏れた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る