ウォータードラゴンとの再会
2日ぶりの食事ということもあるのだろう、みんな食べる勢いが凄まじい。
まさに無我夢中って感じだ。そんなみんなをご飯を食べながら眺めていると、突然ハウスキットの扉がトントン……とノックされた。
「ん?誰か来たな、少し出てくるよ。」
席を立って扉の方へと向かう。そしてノックされた扉を開けるとそこには……。
「あっ!!人間さん気がついたんですね!?」
そこには人化したウォータードラゴンがいた。
「あぁ、今日目覚めたばかりだ。」
「よかったぁ~、あの後バタッと倒れちゃったからビックリしたんですよぉ~。」
「そっちは怪我は無いみたいだな、よかったよ。」
「あの時守ってもらわなかったら、多分死んじゃってましたよぉ。本当にありがとうございましたぁ!!」
ウォータードラゴンと話していると、ランがこっちに歩いてきた。
「あら、今日も来たのね?」
「あっ、ランじゃないですかぁ~元気になりましたねぇ~。」
「えぇ、ヒイラギが元気になってくれたからね。あなたも毎日ありがとう。」
「いいえぇ~、私は命を救われましたからぁ~。」
ランの口ぶりからして……まさか彼女は毎日訪ねてきてくれていたのか?
「もしかして毎日来てくれていたのか?」
「そうよ~、毎日ヒイラギの事を心配して見に来てくれてたの。」
「そうだったのか。ありがとう、心配かけてすまなかったな。」
「いえいえぇ~!!元気になって安心しましたぁ~。…………それにしても、クンクン…クンクン…とってもいい匂いですねぇ~♪」
「あぁ、ちょうど朝食を食べていてな。よかったらまだ作れるから食べてくか?」
クンクンと鼻をならして、敏感に朝食の匂いを感じ取った彼女は今にもよだれが垂れそうになっていた。
毎日心配して来てくれたらしいから、お礼もかねてご馳走しようか。
「えっ!?いいんですかぁ~?ぜひ食べたいです~♪」
「今準備するから皆と同じテーブルで待っていてくれ。」
「はぁーい♪」
彼女はランと二人でテーブルへと向かった。
自分の分の残っていたトーストを口に放り込み、厨房へと向かおうとすると……
「お兄さんおかわり!!」
「ワタシもっ!!」
「アタイも欲しい!!」
「自分ももっと食べたいっす!!」
「あ、あぁわかった。少し待っててくれすぐに作るから。」
まぁお代わりがくる予想はしていた。だが、こんなペースでなくなるのは予想外だ。
厨房に入った俺は、急いで皆のおかわりの分とウォータードラゴンの分の朝食を作るのだった。
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