自選短編集にも
今回からエラリー・クイーンの「いかれたお茶会の冒険」です。扉にある乱歩の紹介文によると、クイーンの自選短編集にも収録されているとのこと。
クオリティに自信があったとともにクイーンがこの作品を好きだったように感じます。
むしろ代名詞的な論理的な推理が高レベルで達成されているかといえば、ちょっと苦しいかもしれません。特に推理の糸口となるものがちょっと弱い印象。『エジプト十字架の謎』の「●●●の●●●ー●●●●の●」や『Zの悲劇』の「●●ッ●の●」みたいに鮮やかではありません。
ただ、「いかれたお茶会の冒険」に関してはアレが糸口になるというのをやりたかったのでしょう。
後に作家と同名のお抱え探偵エラリーが事件を通してひどい目にあうことを考えると、この遊び心を詰め込みまくって好き勝手やったクイーン(作者)は楽しかったでしょう。
それもあってかクイーン(作中人物)も実に楽しそうに描かれています。
現実レベルでよくよく考えると、クイーン、けっこうえげつないことをしてます。この作品はあくまで本のなかの世界での出来事と考えて、さらっと楽しむのがよいのでしょう。
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