44 B ワーム
砂漠の巨大ミミズそれが「ワーム」だ。
ワームの語源には諸説あるが、ワイバーンの系統、ワイアームがワームになったと言われている。
一応、普通のワイバーン系と区別するためか、サンドワームとも呼ばれているが、単にワームともいう。
砂以外のワームがいるなら、教えてほしい。
つまり、元々ワームの祖先はワイバーンのような飛竜だったという説がある。
その空を飛ぶミミズが砂漠などの砂地に適応進化した結果が、羽も足もないミミズやヘビに似た姿になったというのは信じがたい。
しかし現実として、足のないトカゲがいることを考えればあながち嘘ではない可能性もある。
事実かは今になっては確認することができないが、まあ、半分はおとぎ話として聞いてほしい。
さて、そのワームだが、フィーラル王国では中央のマーハル小砂漠に生息している。
たまにフィーラル大草原にも出張している個体もいるが、気にしてはいけない。
外国にも生息地があり、世界各国の砂漠地帯に同じような種がいるのは、確かに昔は翼があって大空を移動していた可能性を示唆しているのが、興味深い。
特にアラバニア聖王国の個体はデカくて、凶暴だという逸話がある。
さてワームだかミミズだか分からないが、砂の中を潜って進み、突然冒険者を飲み込むように顔を出すのでこちらはビビるわけだが、これがワームの性質だ。
そのまま尖った歯の生えた口が目の前に開くので、超怖い思いをする。
ただし、ちゃんと剣を向けて、切り裂けば、案外簡単に倒すことができる。
鱗もなく退化したのか、表面の皮膚も体全体も比較的柔らかく、防御力が低いらしい。
確かにその巨体は全長を含めれば10メトルを超え、最大で30メトルにもなる大型種だが、どうということはない。
頑張って倒そう。
サンドワームが普段何を食べているかは、知る由もないが、スコーピオンや家畜を捕食しているのは、確かだと思われる。
スコーピオンがサンドワームの死骸を食べ、サンドワームが生きてるスコーピオンを食べるのでは、巡回しているというのだろうか。
肉はその巨体に似合わず、普通に美味しい味だが、赤身の筋肉質なのだろうか。
ぶつ切りにでもして、塩胡椒で炭火焼にすると、まあまあ美味い。
マジックバッグがあれば、詰められるだけ詰めて持って帰ってもいい。
骨はなく、ほとんどが肉なのもいいところだ。
内臓は少しあるので、捨ててしまおう。
あまり狩られることはないが、王都の冒険者ギルドにも年に何回か持ち込まれるので、恒例行事ではある。
マジックバッグがあれば、パンパンになっていて、その肉の量は圧巻だ。
かわいいが、キモカワほどでないので、非常に微妙な立ち位置だ。
ドラゴンとしても威厳も何もなく、ただ危険ではあるだけで、人気はほとんどない。
まあ、そういうモンスターが一種類くらいいても俺はいいと思う。
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