第43話 エサの蒔きあい
「どういうことだろうね。『征服計画書』とはまったく違うことを言ってる」
「いまはお互いに
サマンサとはったんは下水道の穴ぐらで枝子たちの思惑を
「でもこれで一応は、あひるランドのダニ騒動は落着くよ。あいつらがやってることなんだから、止めればすむことだからね。それで終わりじゃないだろうけど」
はったんが思案顔で言う。
サマンサは
「取りあえず、ぼくはあひるランド軍への援軍要請を任されたみたいだから、急いで連絡しなきゃならない。軍隊の再編や志願兵募集はどうなっているだろうか。大丈夫かな。アヒル防衛大臣にこの情報を知らせないといけない。はったん行ってくれるか?」と尋ねた。
「大丈夫。下水を走ればすぐだ。地面の下だから誰にも見つからないよ。任せてよ」
はったんは確信を持ってそう答えた。
ドバトであるサマンサにとって国境越えは難しい。蚤ヶ島新政府に何を勘ぐられ追跡されるか分からない。一方でモグラのはったんであれば下水道を走ればすむことだ。簡単なことだ。しかも地面の下の行動であり新政府に知られるはずがない。いままでもそうだったとはったんは思っていた。
(つづく)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます