第102話 雪のひとひら


冷たい朝に一人立って

流れていく雲を眺めて

どうしてここに立っているのか

理由を考えてみたりして

それでも何も分からずに

時間だけが過ぎてゆき

理由なんてなくても

ここにいればいいんだと

分かったような気がして

雲を追いかけ歩きだす

頬を掠める雪のひとひら

風に揺られて雪ふわりと消えた

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