条例がでた。

南 美桜

出会いの証

「ねぇ、きみの背中に生えてる白い羽根、一体どこでもらってきたの?」


無人島だと思っていた島の海岸で、不思議な人に出会った。答えより先に、綺麗だねと言って、きみは無邪気な笑顔を見せる。


「ねぇ、どこでもらってきたの?」

「どこなんて、そんなのぼくにわかるはずない」

「知らないの? どうして?」

「だって、初めからあったんだもの。きみもそうでしょう?」


ぼくたちは、確かにそうだと頷いて、それからきみは、時間だと言う。

此処の人ではないきみの帰る場所は、ぼくが行けない場所かもしれない。次のない出会いの証が欲しくって、はじめてのきみに我儘を言う。


「このうろこ、一枚きみにあげるから、綺麗な羽根と、交換してよ。」

「ぼくの羽根、一枚きみにあげるから、綺麗なうろこと交換してよ。」

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