第2話 「back to the past」

【2】


自販機に上手く入らなかった令和元年の百円玉が、戻ってきたら昭和四十年になっていた。次に平成二十年の十円玉を入れるとギザ十になった。最後に平成十年の五百円玉を入れたが、何も返ってこないので釣銭口を覗き込んだ。奥の方で、銅と亜鉛の塊が詰まっていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る