筆致企画でお願い

皆様、日頃より本企画にて積極的にご参加くださり、ありがとうございます。


本日はお願いがございます。


他の作者様へのコメントされる際、「筆致」について少し触れて頂けるよう、意識して頂きたく存じます。


以下が、その理由となります。


作品に対する感想やアイディアを肯定するコメントはもちろん大歓迎で、作者の方も喜ばれると思います。


しかし本企画は「筆致企画」でありまして、どんな表現、どんな文章の整え方がより魅力的かを発見する場所でもあります。

コメントされる方はぜひ、「この部分が美しいと思った」とか、「これならこういう表現の方が作品の雰囲気にあっていると思う」とか、「ここに違和感がある」など、文章そのものに対しても言及いただければと思うのです。



例えばなのですが、「秋人と美冬の関係が幼馴染である」ということを説明する場合、それそのものや、そこに付帯する情報も合わせると、実に多くの表現があると思います。


「秋人と美冬は、幼馴染だった。」

「――幼馴染。それが秋人と美冬の関係だった。」

「秋人に居心地の良さを覚えるのは、何も幼馴染だからという訳じゃない。」

「秋人を恋仲と呼ぶには、幼馴染という関係はしがらみが多かったのだ。」

「秋人とは幼少の頃より兄妹のように育った。それが男と女の関係になるには、私はあまりにも子供だった。」

「「そういうのは俺に任せておけばいいんだよ。――幼馴染なんだから」」


作品スタイルによって様々な表現がありますが、「どの表現が素晴らしいと思ったか」というものは、意外と本人が自覚しているものと世間の評価はかけ離れていることが多いです。

「ここは良い出来だ!」と思っている所はスルーされ、なんとなしに書いた部分が「こんな表現があるなんて!」と褒められたりします。

そこが作者としての個性であり、自身が気がついていない長所なのですよね。


実際、お読みになられる時、「私だったらここはこう書くなぁ」とか、「ん、どういう意味だ……あ、こういう意味か」とか、「うぅ……こんな表現されたらジーンと来ちゃうよ」とか思われると思うのですよね。

ジーンときたとしたら、「どこを読んでいた時にジーンと来たか」とかも重要な情報です。


難しく考えることはありません。感じたままのことを、ちょっと触れるようにして頂きたいだけなのです。

その方が、より多くの気付きを、双方で与えられると思っています。


とはいえ、この内容によって「コメント出しづらくなってしまうなぁ」と感じられるのであれば、ご放念頂いて構いません。それでコメントが減ってしまうことは、私も、そして多くの作者様が望まれることではないと思います。


しかしせっかくの筆致企画、参加者同士は無礼講ということで、ともに高みを目指す者同士、有意義なコメントがあった方が「よりお得」に思います。


無理にとは申し上げません。もし余裕があれば、少し意識して頂きたい。

それが、企画主からのお願いでございます。


それでは今後とも、よろしくお願いいたします。



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