第2話
家を出て数分歩くと高校が見えてきた。
これから俺たちが3年間通うであろう、宝生学園である。
この学校は、全国から何か秀でたものを持った生徒が集まる高校で有名である。
俺は、野球でスポーツ推薦。ちひろちゃんは、普通に頭がいいからである。
「新しい学校不安だね」
「そうだなー。それに学科も違うから教室でちひろちゃんと話せないから寂しいよ。」
「た、たしかに。お昼は、一緒に食べようね!」
「もちろん。」
それから俺たちは、別々の教室に向かった。
俺が教室に着くともうすでに何人か教室にいた。
その中には、中学校の全国大会などで見たやつなどもいたが、別段話す気もない。俺は、心の中でただ早くちひろちゃんに会いたいと思うばかりであった。
講堂に移動して校長のありがたいお話を聞き、教室で自己紹介をすることになった。
それぞれが自己紹介で笑いを取ろうとしていたり、仲良くなろうとしているのが伝わってきたが興味はないのでスルーした。
俺の自己紹介は名前と形式化された「1年間よろしく」と短すぎて、担任に少し注意された。高校もめんどくさいなぁと初日から憂鬱になった。
ちひろちゃんと下駄箱で落ち合い一緒に帰る。
「クラスどうだった?私は、珍しく早速友達できたよ!」と、ちひろちゃんが興奮気味に伝えてきた。
「それって男?」
「違うよー!。私男の人と話すの苦手って知ってるでしょ。」
「知ってるけど、ちひろちゃん可愛いから、変な輩に目を付けられないか不安で。」
「私のこと、可愛いと思ってくれるのは、隆くんだけだよ。」
「そんな事ないと思うけどなぁ。俺にとってちひろちゃんは、昔から最高の彼女だよ。ちひろちゃんは、俺のことはどう思ってるの?」
「わ、私も隆くんとおんなじ思いだよ。ところでクラスはどうだった?」
「何人か顔見知りがいたけど、特には。興味ないし」
「無理にとは言わないけど、友達いたほうがいいと思うよ。」
「うんー善処する。それよりお昼どうする?」
「あ、お昼はチャーハン作るよ。」
「よし!」
こんなことを言いながら2人は下校した。
※二人の家は、隣同士です。
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