刻印の花嫁～姫の嫁ぎ先は闇の国～Story Christine&Jean-Jack

第3話アランドルお兄ちゃんの誕生日プレゼント Christine view

「じゃん！」

「ジュリア。どうした？」

いつもと同じように返事をしてくれるのを嬉しく思う。

やっぱりジャンはかっこいいな。

「あのね、もうすぐあらんどるおにいさまのおたんじょうびなんだけど、なにあげたらいいとおもう？」

私は今、ちょっとした問題に直面していた。

そう、もうすぐアランドルお兄様の誕生日なのに、プレゼントを用意出来ていないのだ。

「そうだな。アランドルはどんな感じの人なんだ？」

「えっとね。ふわふわしてて、いつもやさしくて、おはなとかすきなの。」

うん、少しお兄様のことディスったかな。

ごめんねお兄様。

「花？それならその辺に沢山あるだろう。ジュリアの兄なら貴族だな。なら、切り花しか知らないんじゃないか？」

「きりばな？」

なんか、面白そうな案が出てきた！

「花束の事だ。誕生日には、鉢植えとかがいいと思うぞ。レンガでできた植木鉢に根ごと引き抜いた花を植え替えるだけだ。」

「うん！くりすてぃんそれにする！」

やったー！

お兄様の誕生日プレゼント問題解決ぅ！

そう言えば、ジャンの誕生日っていつなんだろう。

「ねえ、じゃん。じゃんって、おたんじょうびいつ？」

「うーん、俺には誕生日とかいう概念がないからな。まあ、強いて言うなら12月か？」

そっか。よく考えたら神だもんね。

「ふーん、そうなんだ！」

「ジュリアは？」

「くりすてぃんはね、じゅうがつふつか！」

そう、私の誕生日は10月2日！

もうすぐ6歳なのです。

「あらんどるおにいさま！」

「ん？どうしたんだい、クリスティン。」

「ふふ、あのね。あらんどるおにいさま、おたんじょうびおめでとう！これね、ぷれぜんとなの！」

「クリスティンから？それは嬉しいね。」

やった！

喜んで貰えた。

明日ジャンに報告しないと。

「じゃん！おにいさまに、よろこんでもらえたよ！」

「そうか。それはよかったな。」

よかったな。って言ってもらった〜♡♡

じゃんにおれいしないと！

「じゃん、じゃんってなにかすきなものある？」

「ん？俺は、そうだな。この森にあるものはなんでも好きだ。」

「ふーん、そうなんだ。じゃあ、ちょっとまっててね！」

「？」

そのお礼は、もちろん森のお花。

ジャン、喜んでくれるかな？

「見てみて！」

「くりすてぃんがつくったはちうえ！じゃん、このもりのものみんなすきなんでしょ？これ、じゃんにあげるね！」

「そうか。貰っておく。」

いつものクールなキメ顔だけど、ちょっと嬉しそう。

「ジュリアももうすぐ誕生日だろ？もう6歳になるんだな。」

「そうだよ！くりすてぃんね、ろくさいになるの！じゃんはじゅういっさいなんだよね？あらんどるおにいさまといっしょだね！」

「そうみたいだな。ジュリアは6歳になったら、もっと可愛くなるんだろうな。今でも十分可愛いけど。」

「そう？ありがとう！」

可愛いって言われた！

ジャンに可愛いって！

すごく嬉しい♡♡

でも、その後ニヤケ過ぎてルールーリアとかお兄様とかお父様にどうしたのって言われる羽目になった………………