6.衣装合わせと一人裏方
才羽学園の校門広場に設置されたカウントダウン看板には、
――学園祭まで残り『7日』!――
と、あった。
緊張と期待を胸に、全校生徒は今日も準備を進めている。
学園祭当日に講堂を使用する部の抽選と、各部の練習時間の割り振りが終わり、本格的に講堂で練習が行えるようになって、早一週間が過ぎようとしている。
実際に舞台の上に立つことで、ようやく演劇を行う実感と緊張感が日増しに強くなっていく気がする。自然とそう考えるようになったクロガネは、だいぶ馴染んできたなと苦笑した。
もしも、暗殺者としての道ではなく普通の人生を歩んでいたら、十代の学園生活とはこんな感じだったのだろうか。
同級生と一緒に勉強して、部活をして、楽しい青春時代を謳歌していたのかもしれない。
「クロガネさん、今笑ってました?」
ふと、美優がそんなことを訊ねてきて、「いいや」と首を振った。
「そもそも、顔が見えんだろ」
いよいよ本番一週間前ということで、文化研究部の面々は完成した衣装を着て舞台に揃っていた。
主役である【竹取の翁】を演じるクロガネは、鶯色の着物を着込み、白髪のカツラに翁の面を被っている。そのため、第三者からは面を着けたクロガネの表情は見えない筈なのだが、
「何となく、そう思っただけです」
美優の勘が鋭すぎる。機械であるガイノイドは『第六感』などのスピリチュアル的なものとは無縁であり、視線を感じることもない筈なのだが。
「……本当に着けているのか、俺は?」
流石にクロガネも面に触れてその存在を確かめた。
能楽などでよく見るこの『翁の面』は、マジックミラーの技術を応用して作られており、装着者の視界がほぼ開いた状態となっているのだ。視界が広いので、非常に演技がしやすい。
「よし、全員整列ー。今更だと思うけど、配役の確認をしまーす」
代表して絵里香が取り仕切り、彼女の前に横一列で並ぶ一同。
「まず、ヒロイン【かぐや姫】の安藤美優さん」
拍手をする周囲に頭を下げる美優は、色鮮やかな十二単を着込んでいる。
編入早々『学園一の美少女』としてアイドル化されたため、納得の配役であるのはもはや言うまでもない。
「外部から助っ人として来て頂いた黒沢鉄哉さんには、主役の【竹取の翁】を演じて貰います」
頭の後ろで結わえていた紐を解き、面とカツラを脱いでクロガネは一礼した。
「同じく助っ人の新倉永八さんには、【竹取の翁】と死闘を演じる【最強の剣士】をお願いします」
まさに武芸者らしく、腰に差した刀に左手を添えて、一礼する新倉。
衣装は剣士というより兵士寄りにデザインされているが、その佇まいは違和感なく堂に入っていた。
「次に【帝】役は、竹田智子ちゃんが担当します」
ひときわ目立つ赤い衣装を着た智子が軽く手を挙げる。元演劇部員である彼女は、劇中最大の悪役で黒幕でもある帝役に志願した。台詞も演技も多い役のため、適任である。
「【ナレーター】と【帝の侍女】の二役を、梅原亜依ちゃんが担当します」
ぺこりと一同に頭を下げる亜依。彼女は今回の脚本を手掛けたため、物語進行のナレーションはまさに適役だ。兼任する侍女役については舞台映え目的の頭数に過ぎないため、台詞も演技も特にない。ただ帝役の智子に付き添うだけだ。
「そして、翁にボコボコにされる【やられ役の雑魚兵士】は、そこの男子どもです」
「俺らだけ紹介が雑だな!? てか、ひどくないッ!?」
エキストラ同然の助っ人して参加する男子生徒三人を代表し、内藤新之助が抗議する。周囲から笑い声がこぼれた。
「最後に私が【帝の側近】を。それと、音響と照明を兼任します」
台詞が少ない絵里香は講堂の設備を遠隔操作して、舞台に彩りを加える。元映画部員の面目躍如だ。
配役の確認を終えた絵里香は、一同を見渡して指示を出す。
「それじゃあ今日の練習は、実際に当日と同じ環境で最初から最後まで通して行います。ストレッチの後、各自準備ができ次第、配置に就いてください」
四〇分後。
「……まさか、このタイミングで深刻な問題が出るとは」
「……困りましたね」
舞台上には、気まずい空気が漂っていた。
「ごめんなさい、もう本当に……」
その中心には、気落ちした絵里香がいる。
「私が、クロガネさんと新倉さんのスピードに付いていけないなんて……」
最大の目玉である【竹取の翁】と【最強の剣士】の戦闘シーンにおいて、二人の激しく素早い演技に、音響と照明の担当である絵里香が付いていけなかったのだ。
照明に関しては、あらかじめ二人の位置情報を登録した設備のAIが、自動的にライトを動かして二人に追随するので問題ない。場面転換で照明を暗くしたり明るくする場面のみ絵里香が手動で操作するが、タイミングがはっきりと解り切っているため、これも問題はなかった。
「音ズレってレベルじゃない……」落ち込む絵里香。
問題なのは、音響の方である。
二人の剣がぶつかり合う剣戟の効果音。戦闘を盛り上げるBGMを挿入するタイミングなど全てにおいて、絵里香の操作がどうしても遅れてしまうのだ。
「……絵里香先輩は悪くない……むしろ、原因は……」
亜依は慰めつつ、クロガネと新倉を見る。はっきりと言い切らないのは、二人が年上で外部の協力者だからだろう。
「俺達だろうな」
遠慮してしまった亜依を気遣い、潔く認めるクロガネ。
最大の原因は、戦闘シーンが完全アドリブであることだ。毎回動作が異なるのであっては、適切なタイミングで効果音を入れることなど出来やしない。
「だがアクションに関しては、そちらが俺達に一任した――っ、何をする黒沢」
正論を口にする新倉の腹に、軽い肘鉄を喰らわせる。
「言葉を選べ、この剣術バカ」
今回のトラブルは、クロガネと新倉に演技を丸投げしてしまった結果でもある。脚本を手掛けた亜依と、その手伝いをした智子は、揃って自らの落ち度を恥じた。
「今からでも、お二人の演技を固定化するのは?」
美優の打開案に、
「……それは、難しい」
新倉は難色を示した。クロガネも苦い表情で頷く。
「例え動作を固定したとしても、剣先の角度や立ち位置が僅かに違うだけで、俺達はその時に最適な動きを反射的に行ってしまう」
――そうしないと、実戦では確実に死ぬ。
危険と隣り合わせな非日常に身を置く二人は、そう目で語っていた。
「そちらの要求通り、なるべくインパクトのある感じにはしているが……」
「お前が殺す気で剣を振ってくるからだろ。そりゃあ、こっちも必死になるわ」
申し訳なさそうな新倉を、クロガネが睨んだ。
「どうするんだよ? もう時間ないぞ」
若干焦った様子で、内藤がそう言った。最初こそ不純な目的で参加した男子たちだが、ここまで来ると演劇の成功に向けて一体感と責任感を抱くものらしい。
「思い切って、絵里香が反応できるスピードまで落として貰うってのは?」
「「無理だ」」
智子の提案を即座に却下するクロガネと新倉。
「私も同意見です。スピードを落とせば迫力がなくなりますし、タイミングが狂えば、お二人が怪我をしてしまいかねません」
「今でも怪我をしないように頑張っているがな」
美優の説明に、クロガネが補足する。
万事休す。
重苦しい雰囲気の中、打開策を模索し続けて周囲を見回していた美優は、ふと、視線をある一点に向けて止めた。
「松山さん、音響と照明は本来、同じ部屋で操作しているんですよね?」
「え? う、うん、あそこの調整室」
不意に訊ねられて戸惑いつつも、絵里香は舞台とは対極に位置する――美優の視線の先にある――調整室を指差す。
「どうやって遠隔操作を?」
「どうって、専用の端末で」
絵里香が差し出した手帳サイズの端末を受け取る。
裏面には『※持ち出し厳禁! 講堂・調整室』と書かれたテープが貼ってあった。
劇中では、衣装の両袖で隠しながら操作していたらしい。
「……ふむ」
美優は端末から調整室の方へ視線を再び向ける。
その緑色の義眼が、点滅したように見えたのは照明の関係だろうか?
やがて視線を戻し、一同を見渡した美優は綺麗に微笑んだ。
「私に良い考えがあります。なので、戦闘シーンの配置に就いてくれますか?」
***
全方位コバルトブルーに染まった電脳世界。
引き続き練習を行おうとする文化研究部の面々が居る現実世界をはっきり認識しつつ、美優の意識は広大な電子の海へ潜行する。
彼女の姿は、人魚のものになっていた。
これこそ、電脳世界における美優の情報体であり、ネットの海を自由自在に渡ることから名付けられた超高性能AI〈サイバーマーメイド〉を模した姿である。
「さて」
美優は手を伸ばすと、その指先に『光の窓』が展開される。そこには何かのプログラムだろうか、C言語が上から下までびっしりと記されていた。
それを映す瞳が蛍色に輝き、一瞬で文書をスクロールして必要な情報を取得する。
やがて、『光の窓』はその形を変え、身の丈に匹敵するような大型の弦楽器――『光のハープ』と化した。
「よいしょ、っと」
電子の人魚はハープを抱えると、両の指先を『光る弦』に添わせる。
科学の極致ともいえる電子の世界において、その姿はまるで幻想的な奏者そのものだ。
「さあ、いつでもどうぞ」
美優は、不敵に微笑む。
***
――現実世界――
僅かに照明を暗くした舞台上で【竹取の翁】と【最強の剣士】は対峙する。
二人はほぼ同時に動き、手にしていた刀を振りかざす。
***
――電脳世界――
ハープを抱えていた人魚は、整えられた指先で弦を弾いた。
***
――現実世界――
振り下ろした刀に合わせて、講堂の各所に設置されたスピーカーから風切り音が。
二振りの刀が切り結ぶと同時に、雷にも似た激しい金属音が鳴り響いた。
(こんなことも出来るのか……!)
クロガネは内心舌を巻いた。
美優が掲示した良案とは、絵里香が担当する筈だった音響と照明を代行するといったものだ。
まさに適材適所、餅は餅屋というべきか。
調整室がAI制御の最新設備であることに気付いた美優は、ハッキングで調整室を完全に掌握し、手元の端末を介する手間を省いて、思考だけで音響と照明を遠隔操作しているのだ。
しかも、彼女は人間ではなくガイノイドだ。動体視力も反応速度も人間より遥かに優れているため、クロガネと新倉の動きに遅れることなく効果音を合わせられる。
勿論、生徒たちにはハッキングのことは伏せており、絵理香から受け取った端末をブラインドタッチで操作していると説明していた。
***
――電脳世界/現実世界――
電子の人魚は、ハープの弦を次々と弾いていく。
その度に、舞台上の演者たちに彩りが加わる。
***
刀を振り抜く風切り音。
互いの刃を打ち付け合う金属音。
鍔迫り合いで重ねた刃がせめぎ合う音。
そして、臨場感を煽るBGMが入るタイミング。
両者の間で飛び交う銀色の閃光に、違和感のない完璧なタイミングで機械で増幅された『音』が加わり、戦闘シーンが更に迫力を増していた。
鍔迫り合いをしていたクロガネと新倉は同時に後ろに跳び、距離を取る。
その際、『ズサァ……』と地面を滑る効果音まで付加されていた。
この世には「真の芸術とは、細部に神が宿るもの」という名言がある。美優の仕事ぶりは、まさにそれだ。
対峙する新倉が、僅かに苦笑している。翁の面の裏で、クロガネも同じような表情を浮かべていた。
(……意外だ。ちょっと、楽しくなってきた)
彼女が付加した『演出』のお陰で、新倉は元より、クロガネもこの『戦闘』が楽しくなってきたのだ。
剣鬼たる新倉が全力で剣を振るう以上、それは純粋な『殺し合い』に等しい。演劇とはいえ、クロガネにとってそれが『現実』であり、必死に応戦していたのだ。当然ながら、そこに『楽しい』という感情を挟む余地はない。
だが、美優がこの現実に『音』という彩りを加えたお陰で、本気の殺し合いでありながら現実感が遠のき、まるで映画を観ているかのような、幻想的なものを感じるようになったのだ。
そう認識した途端、憑き物が取れたかのように余計な力が抜け、全身が軽くなった気がする。
ふと、新倉の背後にいる機械仕掛けのかぐや姫と目が合った。
面で表情が見えず視線を感じずとも、何となくクロガネの視界に入っていることを察したのだろう。美優は微笑むと、唇を動かす。
――楽しくいきましょう。
「……ああ、そうだな」
読唇術で彼女の声なき言葉を受け取ったクロガネはそう呟き、刀を八相に構える。
「ほぅ……」
僅かに驚愕した新倉は、目を細める。
ここまで防御主体で無難な戦術を組み立てていたクロガネが、初めて自分から攻撃的な構えを取ったのだ。
「面白い」
対する新倉は脇構えを取る。自身の身体で刀身を隠し、相手の出方を窺う防御寄りの構えだ。
じりじりと、二人は少しずつ間合いを詰める。
美優はリアルタイムでBGMを緊張感ある曲調に編集し、音量を若干抑え気味する。
舞台袖では、文化研究部の面々が固唾を呑んで見守っている。
BGMの曲調と音量が、緊張感を煽るかのように、徐々に盛り上がっていく。
その場に居る全員の緊張がピークに到達した瞬間、世界は無音になった。
「「!」」
その一瞬で、クロガネと新倉は間合いを詰めて斬り結び、落雷のような音と臨場感あふれるBGMが講堂内に響き渡る。
割り触れられた講堂での練習時間が終わりを迎え、文化研究部の面々は部室に戻って思い思いに羽を伸ばす。
「いやー、すごいね安藤さんっ。一人で音響も照明もこなしちゃうなんてさっ」
「……うん、すごく……楽しかった……」
興奮冷めやらぬ様子で智子がそう言うと、他の面子も口々に同意する。
「一人裏方と書いて、ワンマンアーミーって読む感じか?」
内藤がそう言うと、他の男子も「それだそれっ」と同意して盛り上がっていた。
その中で、絵里香が浮かない顔をしていることにクロガネは気付く。
「どうした、松山さん?」
「あ……なんか、最終的に私だけ楽して、申し訳ないなって思って……」
美優に音響と照明まで任せてしまった絵里香は、側近として帝を演じる智子に付き添うだけだ。同じ立ち位置にいる侍女役の亜依はナレーションも兼任しているため、文化研究部の正部員でありながら最も楽なポジションに居ることを心苦しく感じていた。
「結局全部、安藤さんに頼ってばっかで……」
「楽だなんてとんでもない。むしろ松山さんは、これからが忙しくなります」
「……え? それはどういう……」
美優の意外な発言に、絵里香は訊ねる。
「講堂の随所に、ビデオカメラが設置されてあるのはご存知ですか?」
「えっ、そうなの? 初耳なんだけど?」
「イベントの様子を撮影し、後で編集して保存も出来る仕様のようですね。ちなみに先程の練習の様子は、そのカメラを使って録画してます。そのデータがこちらです」
美優はPIDを操作してホロディスプレイを展開し、先程の練習光景を空中に投影する。
「いつの間に……」
智子が呆れた声を上げる。
「後で皆さんとチェックしようと思って、記録していたんです」
観客席側から舞台正面を捉えていた画像が切り替わる。
画面右上に表示されていた『camera1』が『camera5』に切り替わり、今度は舞台の真上から撮影された画像になる。
「全部で十一台あるカメラを、リアルタイムで同時に撮影できるみたいですね。色々な角度から観れますから、後で皆さんと確認してみましょう」
「それで、私が忙しくなるってのは?」
絵里香の問いに、美優が答える。
「今後もあと数回、講堂で練習する機会があります。その時に撮影したデータを素材に編集を加えて、一本の映像作品を作って貰いたいのです」
「(ぴく)……ほぅ」
興味深いと言わんばかりに、元映画部員は身を乗り出す。
「動画が完成したら、ミニシアターとして部室で上映会をするのも良いですね」
「ほほぅ」
「落ち着いて、椅子から落ちる」
前のめりになり過ぎる絵里香を、隣に座る智子が押さえる。
「編集を行うのは松山さんであり、どんな内容にするかも松山さんの自由です。つまりは、監修……もしくは監督でしょうか? ねぇ、松山絵里香映画監督?」
「(ガタッ)ほぅ!」
「座ってろ!」
興奮して思わず椅子から立ち上がった絵里香を、やや強引に宥める智子。
「後付けでCGなどの特殊効果もふんだんに加えるのも面白いかもしれませんね。舞台版とはまったく異なる動画編集版。同じタイトル作品一つで、二度美味しい」
「(ガタタッ)HOHOUッ!」
「ローマ字!? いや落ち着け、座れッ!」
魅力的な言葉とフレーズで絵里香を煽るだけ煽り、美優はまっすぐに期待を寄せた目を彼女に向ける。
「これは映画部員だった松山さんにしか出来ない作業だと思います。動画の編集、お願いできますか?」
「(ガタンッ)やりますッ! やれますッ! やぁああッてやりますッ!」
ついに椅子を倒して立ち上がった絵里香は、実に活き活きとした即答で引き受けた。
「これってある意味、ちょっとしたアクション映画を作るってことでしょ? やっべ、テンション上がって来たぁッ!」
「……キャラ崩壊して復活した……」
「さっきまで落ち込んでいたアンタはどこに行ったのよ?」
亜依と智子が呆れたように笑う。
「……美優も口が上手くなったものだ」
「どやぁ」
クロガネが感心すると、ドヤ顔をする美優。
「一人裏方、か……」
楽しそうにはしゃぐ絵里香を見据え、クロガネは呟く。
趣味が映画鑑賞だけに、動画の編集とは非常に手間が掛かる作業であることは知っていた。
映画作りとは、決してたゆまぬ努力と根気と情熱を要する作業の連続で成り立っている。素材となる映像やBGM、効果音などを厳選し、それらを加工し編集する作業も全て絵里香が一人で行うのだ。
一人裏方。
美優だけでなく、絵里香にもふさわしい肩書きだと、クロガネは思った。
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