ひとつだけ残しました
「良いのですか」
わたしは記憶屋
他人の記憶を消したり覗き見たりと記憶に関するあらゆることができる
客の女性は死んだ彼の記憶を消して欲しいらしい
「もう毎日辛くて」
女性は涙を浮かべて頷く
いたたまれなくなってわたしは彼女の記憶を消した
ただし、彼女が彼を殺した記憶以外を
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