第百八十五話 礼節
リムを
だが、その
彼女は炎を消し去ると同時に体の
「バカな!? すでに
ワルキューレが
しかし、リムはこの
わずかな魔力で指先に
それはビクニと
リムは
「だが、それでも私のほうが上だぁぁぁッ!」
ワルキューレは
しかし当然炎は円の動きで
そして彼女はなけなしの魔力を使って、ワルキューレへ回復魔法を唱え始めていた。
それに気が付いたワルキューレはリムの手を
だがリムは――。
「やめません! あなたは生きるのですよ! 生きて
リムはワルキューレにこのまま死ぬことを
たとえこれまでしてきたことで
一族のため――。
ワルキューレが本当にしたかったことのために生きるのだと。
リムは
「あなたは女神の剣を捨てた! それは止めてほしかったからでしょう!?」
「
力なく答えるワルキューレ。
そういった彼女の身体が
「そんなのうそです! あなたはうそをついているのですよ!」
リムはすでにない魔力を
先ほど自分を殺そうとしてきた相手に――。
ここまでする彼女を見たワルキューレは、思わず笑ってしまっている。
「もういい……。
そういうワルキューレの身体はすでに手足はなく。
すでに
リムはそんな彼女を見て、左手で自分の右
「ワタシの名はリム·チャイグリッシュ。
そう叫んだリムの顔は
それでも
「リ、リムは……あなたのことを……けしてぇ……けして
だが最後にはその顔も
ワルキューレは
すると、
「これは
リムに使い切ったはずの魔力が戻る。
ワルキューレは残された魔力をリムへと
「ワルキューレ……あなたは……」
「当然のことだろう?
そう言ったワルキューレは、ついに顔まで塵になりかけていた。
彼女を見下ろしているリムの涙が、その顔へとポタポタと落ちる。
「リム·チャイグリッシュ……。武術を極める大魔導士よ……。貴様と戦えてよかった……ありがとう……」
「ワルキューレッ!」
そして、ワルキューレは塵になった。
身を
「ワルキューレ……あなたがくれた魔力。大事に使わせてもらうのですよ……」
そう
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