第三十四話 村の真実
鳥の
グリズリーに追いかけられていたのと、ライト王国から出たばかりで気が高ぶっていたせいで気がつかなかったけれども。
私のいた元の世界よりも、ずっと
そして、どこからか
こんなの元の世界だったら、かなりのお金を出さないと見ることのできない大自然だね。
「いやいや、さすが異世界ファンタジーだわ。元の世界で
「ビクニ、お前ってなんか考え
ソニックはご
しかしっ!
今の私はそんなことくらいではイライラしないよ!
だって、ソリテールみたいな
旅の
何はともあれ
「……本当に
「残念いうなぁぁぁっ!」
少し
私は彼の体に全力の
すると、ソニックの
しばらく森の中を進んでいくと、ソニックのほうから話を
「まだ
「まあ……ねえ。たしか人にあまり
実は彼に言われるまで完全に
「それと、たしか
「俺は復活させたなんて言っていないぞ」
「えっ?じゃあ、あの村の人たちは?」
「あれは魔法で作られた
それからソニックは、昨日の夜に私へ
彼が思うにあの村は、木の精霊ドリアードがソリテールの
おそらく盗賊たちに
「へえ、そうなんだ。それにしてもドリアードって良い精霊なんだね。すべてを
私は別に、村人たちが幻影だろうがなんだろうが、全然気にならなかった。
だって、ソリテールはちゃんと生きているんだから、何の
「お前、やっぱりちゃんと話を聞いてなかったな」
ソニックがそんなあっけらかんとした表情をしていた私を見て、大きく「はあ~」とため
そして、私に
「ドリアードは気に行った人間を見つけると女の姿で
「えっ? それってどういうこと?」
「まだわかんないのか? だからあの娘は自分の
「あった……
ソニックは、それらの宝石はすべてドリアードの誘惑に負けた人間の
あの巨大な樹木に埋め込まれていたものは、人間の魂を石にしたものだったんだ……。
ドリアードに魂を差し出せば、自分の願望を叶えてもらえる。
だけど、それはけして
「たぶん、村を出たときの感じじゃ、今日には結界も村人たちも消えるな」
「じゃ、じゃあ……ソリテールは……」
「ああ。今日にはドリアードに引きずり込まれるだろうな……って、おいビクニっ!? どこ行く気だよ!」
「なんでもっと早く言ってくれなかったのっ!? ソニックのバカ!」
私は、ソニックを置いて一人で村へと走った。
……ドリアードの正体がそんなんだったなんて。
こんなことなら昨日の夜に話を聞いておけばよかった。
そうすればソリテールを助けられた。
でも、まだ……まだ間に合うでしょ!?
私がこの
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