異世界から【ありがとう】が届くまで【2】〜ファーシンア国編〜
オルヴァン
第1話 おっさん大地に立つ!!
冴えないメタボなおっさん直人は、全ステータス【1(笑)】前後しか無かったが、その後、イケメンマッチョに転生し、シュナイダー神のダンジョンで相棒の【リズ】と共に鍛えた結果
戦闘時には100万を超えるステータスを発揮するまでに成長した。
そして遂にシュナイダー神のダンジョンから旅立ち、森を守護する女神デーメステーエル神が守護する【ファーシンア国】へ訪れたのだった。
直人「おっ?おぉぉ、、外だ、、
なんだあれ?月が4つ並んでる?
すげぇ、、ガチ異世界じゃねぇか、、」
快晴の空を見上げると、視界を占めるのは巨大な月の様な星が重なり合うように色違いで並んでるのが目に飛び込んで来る。
何度か空を見てる筈だが、こんな大きい月が空に浮かんで事など気付かなかったのか、気付く余裕がなかったのか、、
改めて異世界に来た事を実感する直人。
大空の感動もそこそこに、転移して来た場所を見渡すとそこは、平らな大小さまざまな石を敷き詰められた地面に、その周りを覆う木々があり、正面数十m先には下へと続く階段の様なものが見える
どうやらここは小高い丘かなにかのようだ。
??「無事着いた様で良かったです!」
突如直人の背後から女性らしき声がした。
直人「うえっ!?えっ?ん?キミは?」
リズ「案内の方ですか?」
直人とリズが振り向くとそこには、
??「初めまして!
デーメステーエル様より
遣わされた案内人の
『メル』って言います!
よろしくねお願いします!」
金色の髪を綺麗なボブカットにした愛嬌のある笑顔が印象に残る身長150㎝位で、真っ白なワンピースを着ているが、細いウエストと女性らしい膨らみが強調されてる服装の
14歳から16歳位の美少女がが挨拶して来た。
直人「(か、可愛いぃな!おい!)
ぉ、おお!若いのに偉いな!
俺はミカゼ ナオトって言うんだ!
この世界はかなり疎いから
何かと迷惑かけるかも知れないけど
よろしくお願いします」
リズ「私はマスターのサポートを
させて頂いております
リズと言います。
以後お見知り置き下さい」
意外と若いそれも女の子と言う事もあり、少々驚きはしたものの、ハキハキとした物言いは、不安を感じさせず、寧ろこちらが迷惑かけそうだと思いしっかり挨拶を返す直人。
メル「はい!直人様とリズ様ですね!
本来ならデーメステーエル様が直接
挨拶出来れば良かったのですが、
世界樹ダンジョンから出れない事情が
あって、、
詳しくは話せないのですが、、、」
明るい笑顔からしょんぼりした悲しい顔をするメル
直人「い、いや!大丈夫だから!
神様にも色々事情あるだろうし!
俺はそんなに偉いわけじゃないし
名前だって様付けしなくて良いよ!
その代わり俺もメルちゃんて呼んで
良いかい?」
慌ててフォローする直人
メル「あ、はい!ありがとうございます!
それとメルの事は
メルって呼び捨てにして下さい!
そしたらメルも直人さんとお呼び
させて頂きます!」
リズ「では、私も様付けは不要ですので
よろしくお願いします」
直人「そうだな!
なんなら、お互い呼び捨てにして
敬語も無しにしよう!
その方が気兼ねなく
コミュニケーション取れるから
良いんじゃないか?
(若くて可愛い女の子と仲良くなる
チャンスだしな!)」
メル「は、はい!
あ、ううん!違うね!
分かったよ!
実は敬語あんまり得意じゃなかったから
助かったよ!ありがとね!」
屈託の無い笑顔で直人を見るメル
直人「あ、あぁ、よ、良かったな、、
(あふん、、か、可愛い過ぎる、、
リズ、シュナ、メル顔面偏差値
高すぎるんじゃないか?
メルはこの世界初の人型女子だし
惚れてまうやろーー!
って!親子程離れてるから
事案発生だ!それはアカン!
しかし、ここは異世界だし、
俺は今、マッチョなイケメン!
しかも若い!行けるのか?
行って良いのか?
会って間も無い女の子に?
冷静になれ!俺!
大人の対応を取るのだ!
いきなり馴れ馴れしいのは
ダメだ!チャラ男じゃないんだから!
そうだ!こんな時こそ!)
お、おう、そうだ、め、メル
ラグモク吸っても良いかな?」
メル「う?なに?ラグモクって?」
直人「あぁ、ラグジュアリースモークの事
なんだけど、人前で吸うのは
マナー違反とかあるのかな?」
メル「おお!直人はラグジュアリースモーク
吸うんだね!凄いね!
もちろん大丈夫だよ!
寧ろ称賛される事なんだけど
突然懐から出すと警戒されるからね
人前で吸う場合は最初に
【煙魔】出しても良いか?
って聞くと良いと思うよ!」
直人「閻魔?なんで閻魔様?」
メル「由来はイマイチはっきりしないけど
ラグジュアリースモークの
煙を吸った人も少し効果を発揮
させるからね
【煙の支援魔法】から来るんじゃ
無いかな?」
直人「あぁ、紫煙魔法ね、、
いや支援魔法か、なるほど
了解したよ、んじゃ早速、、」
直人はそう言うと大賢者になる為、のラグジュアリースモークを取り出すと、、、
メル「わわ!今何処から出したの!?」
指先に出現させたラグモク改め煙魔を慣れた手つきで素早く吸う直人
直人「すぅぅぅ、、ふぅぅぅ、、
うむ、落ち着いて来た、、
ふふっ、コレはマジックさ」
リズ「今のはマスター特有の技能
アイテムボックスから出しました」
得意げに指先から出したり消したりしていたが、リズがすぐに訂正する。
直人「リズさんのいけずぅ、、」
可愛く拗ねる直人だったが、可愛くはない。
メル「アイテムボックス?
マジックポーチみたいなものかな?」
リズ「肯定します。
通常ですと、バッグや鞄などに
付与する高度な魔法ですが、
マスターは技能として入る容量も
桁違いの規模を収納出来ます」
直人•メル「「へぇぇ、そうなんだ」」
リズの説明に直人とメルは興味深く同時に頷いた。
メル「って!
なんで直人も感心してるの!?」
直人「あははは、俺もイマイチ良く分かって
無いからな!
便利だとは思うけど」
メル「便利なんてものじゃ無いよ!
マジックポーチある無しで
人生決まっちゃう位の品物だからね!
入れる容量小さいものでも
破損とか無くす心配無いから
とっても貴重で重宝されるんだよ!
それが技能の一つなら盗られる
心配も無いし!
容量の規格外って位ならそれだけで
有力な王族、貴族から引く手数多だよ!」
メルが必死で凄さをアピールするが、、
直人「(必死なメルもなかなか乙なもの
ですなぁ、、目の保養になるわ)
そうかぁ、凄いなぁ、、」
目を細め穏やかな顔しながら別の事を考え、
メルの話を聞いて無い直人。
そんなやり取りをしていると
リズ「マスター!
周囲の森全方向より多数の
モンスターが近寄って来ます!
1番早く到達するモンスターは
マスターから見て3時の方角より
1kmを切りました!」
直人「お?あのダンジョン以外だと
初のモンスターだな
RANKは分かるか?」
リズ「推定RANK2程度かと」
メル「え!?RANK2!?
国の端とは言え
デーメステーエル様の加護あるのに
なんでココに向かってくるの!
まさか!?ねぇ!直人!
その吸ってる煙魔って、魔呼びの
煙魔じゃないの!?」
ちょっと!?イキナリ何やってんの!?
バカなの!?死ぬの!?
メルが驚き性格が豹変するのも仕方が無い
直人が吸ってるラグモク改め煙魔は
ダンジョンや郊外ならモンスターを引き寄せてしまう効果があり、室内限定煙魔なのは常識中の常識である
だが、残念な事にシュナもリズもその常識を知らない為、リズなどは直人にとってモンスター探さなくて便利ですね!程度にしか思ってない。
なので呑気に、RANK2かぁと呟きながら煙魔を吸ってる。
直人「魔呼び?んんん?あぁ、、
そういやそんな効果もあったなぁ
他にもあった気がするけど
何だったかなぁ」
メル「何呑気にしてるの!
RANK2だったら一人前のハンター
じゃないと討伐出来ないんだよ!
それも複数なら
RANK3のハンター複数人は必要だし!
直人はこの世界に来て
間もないって聞いたけど!」
直人「ん?あぁ、20日位かな?」
リズ「22日です。マスター」
すぐに訂正するリズ。
直人「おお!そうか!ありがとうリズ
22日らしいよ?」
メル「思ったより短かった!
(シュナイダー様から大丈夫って
聞いてたけど、流石に短過ぎるそんな短期間でRANK2が討伐可能?え?無理じゃない?
好きな様にやらせてあげてってしか言われてないし!好きにやらせた結果がこれだよ!
でも直人もリズも焦って無いし大丈夫の?)
どうするの!?
メルは戦力無いよ!?」
思考を巡らすメルであったが、もしかするとメルを戦力として当てにしてるのでは?
と思いつき直人に戦う力が無い事を伝えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます