赤くて、甘い

別に何も偉くはない 昨日と今日が分かるだけ

ひとの痛みが分からぬ奴にはなるまいと

命を燃やして生きている


おしゃべりなあいつも黙ったまま

りんごと言えば、本当よりずっと完璧なりんごで

分からないやつが馬鹿だと

みんなが思うのはりんごくらいだと

優越感に浸る程度の人生だけど


はじめの理由と愛着に

こだわりはじめて後悔して

昨日と明日が続くはずもないのに

別に甘ければいいんじゃない

神様には届かない優しさで

反対を握って欲しいだけ



別に何も偉くはない 充実させる生き物

フワフワしてるものが順番に割れていく

優しくなれないときもあるんだって


とっておきの嘘で嫌われるとしても

りんごはいつか赤くなくてもよくて

分からないやつが馬鹿だと

ここにあるのはりんごだけだと

実は信じていくのが人生だろう


幸せな病熱にうなされて

素直さから千切れておかしくなってく

今日なんてただの便利な区切りなのに

本当のことなんて言えなくていい

私にしかつけない嘘で

あなたの最期を見送りたい


いつか終わらずに済むのなら

あなたのそばから全部新しくする

今に近い、慣れても楽しい愛がいいね

甘くなくたっていいからさ

神様には届かない優しさで

隣に一緒にいたいだけ

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