毎日ボーイミーツガールを1つ考える。

第1話 夜の公園で、翼が生えてしまった少女と出会う。

ある時から、1人のクラスメイトが登校拒否を始めた。

そこまで関わりのある女の子じゃなかったから、何があったんだろうという少しの興味と、何かに巻き込まれてしまったのではないかというちょっとした不安がある程度だった。

家出をしている。

そんな話を聞いた時、なんだ、別になんでもないただの家出で、そこまで騒ぐような事でもないと勝手に納得していたのだけど。

そんな彼女とあったのは、深夜の公園だった。一目につかない公園で、彼女はその美しい翼を広げて休んでいた。

目が合い、彼女は逃げるように飛び立とうとしたのだけど

僕が彼女の去り際に、『綺麗な翼だね』と声をかけると、彼女はその羽ばたきをやめて振り返り、優しげににっこりと微笑んだのだ。

羽ばたいていってしまった彼女。

その儚げで切ない笑顔に、僕は心を奪われた。彼女は今どこで、一体何をしているのだろう。

それを僕は今でも、探している。