おやゆび姫 容姿端麗は成功の元
おやゆび姫は親指くらいの大きさの小さなかわいい女の子の物語です。魔法使いからもらった種を育てて、その花から生まれたのがおやゆび姫です。本名は特に明記されていないので、おやゆびが名前なのかと思われます。この女の子、顔がかわいいのでとてもモテるのです。でも、動物なのですが、実際は人間だったらと動物をおきかえてみると違ったものが見えてきます。容姿端麗だから成り立つお話となりますが、最後に出てくる王子様は経済力のあるイケメンのようですね。つまり、成功物語のお話なのです。
まずは醜いヒキガエルに好かれてしまう親指姫。さらわれてしまいます。そして、強制的に結婚させられることになってしまいます。これを見た魚たちがかわいそうだと助けてくれます。
次は、コガネムシに誘拐されてしまうのですが、コガネムシの基準で言う美しさではないと仲間から言われ、親指姫は捨てられてしまいます。コガネムシ視点だと、触覚がなく、二本足なんて醜いという基準なのです。美の基準なんて動物によって変わるのです。人間の美の基準だって時代と共に移り変わりますし、人種によっても美の基準は違います。
野ねずみのおばあさんに助けてもらいなんとか生活をはじめたおやゆび姫。なんと、縁談を持ちかけられます。隣に住んでいるお金持ちのもぐらでした。ところが、もぐらは光に弱いので、結婚したら地下で一生くらさなければいけないという厳しい条件でした。親指姫は元々花が好きで、空を見て生活したいとおもっていました。いくらお金があって不自由のないくらしでもゆずれない信念があります。
そんなとき、傷ついたツバメに出会い、おやゆび姫はツバメの傷の手当てをしてあげました。優しいおやゆび姫は野ねずみのおばあさんへの恩もあり、結婚を断れずにいましたが、ツバメが結婚式当日親指姫を連れ去ります。これは、ツバメと一緒になるという話でしょうか。ここまでの流れならば、このツバメと幸せになるというお話なのかもしれません。
ところが、ツバメは花の国へ運ぶだけの存在です。とてもいい鳥で、縁結びのような存在です。なぜならば、ツバメが連れて行ってくれた花の国で王子様とおやゆび姫は、お互いひとめぼれしてしまい結婚するのです。ツバメはお見合いでいうところの仲人のような存在ですね。王子様も親指くらいの大きさなので、まさにお似合いのカップルです。一寸法師でも気が合いそうな気がしますね。物語の枠を超えたら意外といい友達になれそうな気がしますが。
★真実
魔法使いによって親指サイズで生まれ、そのまま成長することはないおやゆび姫ですが、実は花の国の人間ではないかと推測します。花の国の王子様がそのサイズならば、きっと国民もみんな親指サイズではないでしょうか。何かしらの魔法によって巨人の国(私たちの国)に移転してしまったのではないでしょうか。
★教訓
人種や生物によって美の基準は違うけれど、おやゆび姫には好みがあるのです。価値観の合わない人と無理に結婚する必要はないと思うのです。美しさは時に、成功の元となるのでしょう。
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