シンデレラの真実
シンデレラという物語。あらすじをざっくり紹介します。父親が再婚したのですが、父親がなくなってしまい、継母と姉二人がシンデレラを召使い扱いして、結構大変な目に遭います。
お城の舞踏会に国中の女性が招待されるのですが、シンデレラは着ていくドレスもなく途方にくれます。すると、魔法使いのおばあさんがかぼちゃを馬車にしてくれたり、素敵なドレスとガラスのくつを用意してくれます。しかし、この魔法は夜中の12時までです。それを過ぎると元に戻るので、王子様と舞踏会でいい感じになったのですが、急いで帰宅することになります。
そのときガラスのくつを片方落としてしまいます。でも、なぜか片方のガラスのくつは魔法が解けることがなく、王子様はその靴の持ち主を国中から探すのです。
顔を見て探すのではないのは、当時写真がなかったからなのかもしれないですが、同じ足のサイズの女性がわりといそうな気がするので、くつで探すという手掛かりは、結構無謀なかけだと思ったりします。
シンデレラは美しい容姿であり美しい心を持っていました。それは、この物語の要です。ところが、肝心の容姿を王子様は全く気に留めていなかったのが不思議です。なぜならば、ガラスのくつでシンデレラかどうかを判断したのですから。それは、内面を磨いていればきっと王子様が現れて幸せにしてくれるという乙女の夢なのかもしれません。
でも、ここは魔法のくつなので、持ち主にしか入らないという素晴らしい靴となっております。一般的にガラスのくつだと思われていますが、グリム童話では1日目は銀のくつ、2日目は金のくつとなっています。2日連続で舞踏会に行ったのですね。しかも、王子が樹脂を塗って、わざとくつがぬげるようにしたという策略家となっていたりします。なんだか、王子のイメージも意外と積極的なのだと驚きます。
醜い容姿だったりしたら、もしかしたらここまで王子がひとめぼれをしないでしょうし。女性の他力本願の夢物語の象徴です。きっと王子様が現れて幸せにしてくれるというイメージですが、意外とシンデレラは努力家でひたむきです。これは、彼女の努力が報われたお話なのかもしれません。
日本語に訳すと「灰かぶり」という意味で決して素敵な意味ではないのに、シンデレラっていう名前はどこかキラキラした印象を持ってしまいますね。
しかし、この後のくつが合う女性を探すくだりが一番の恐怖かもしれません。なぜならば、姉たちの足が大きいならば指を切り落としてしまえばいいというのをシンデレラが率先して継母に提案したのです。シンデレラはかなり姉に対してうらみを抱いていたのですね。普通、そんなことをするはずがありませんが、なぜか継母はそれを姉2人に強要。二人も、王子様と結婚したいという一心で足の一部を切り取ります。やめてーと叫びたくなるシーンが絵本などではカットされています。
さらに、シンデレラの結婚式に姉たちは白はとに目を攻撃されて失明します。これは、ほとんどの絵本には描かれていません。偶然ならば、天がシンデレラの味方をしたといった描写なのかもしれませんね。
★解説
因果応報で、いじめると自分が想像以上にひどい目にあうという恐ろしい話です。でも、ひどい目にあわせるのはシンデレラの提案だから、うらみを晴らすならば自分で何かしら動かないといけませんね。人のいいなりになる姉や継母たちもどうかと思うけれど、そんなに地位や名誉が欲しいのでしょうか。人間の欲深さは時として一番怖い行動に出てしまうということを示しているのでしょう。
★教訓
他力本願となってしまうが、日ごろの行いがきっと報われるといういい例を示した作品。大変な人もきっといつかはいいことがある。夢を与えてくれるお話です。優しい心を忘れずにあなたも今日から努力しましょう。シンデレラが本当に優しいのかどうかは不明だけれど。
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