第4話 鈍感!?

拝見皆さま


私、雨野 凛はただいま非常に焦っています

ものすごい気まづい雰囲気になってしまっているのはおそらく、いや、間違いなく、上手い言い訳が全く思い浮かばずひたすら謝ることしかできていない私のせいでしょう



ですが私にも言い分はあります

たしかに私が陸くんの匂いをクンカクンカしてしまっていたのは事実です




しかし、しかしです

大好きな陸くんに抱きしめられた状態で匂いをクンカクンカしないという選択肢があったのでしょうか?



いいえ、ありません!!(断言)


もしあの時私の目の前に選択肢が表示されていたとしたら

「YES」 「はい」 「GO」

の3択だったでしょう


つまり私は悪くありません

私は無罪ですっ!!









……そんな訳ないよね




「ごめんね陸くん……」


もう何度目かも分からない謝罪をする


「ええっと…頭をあげてよ凛ちゃん」





ちゃん付けで呼ばれていることに今さらながらなんとも言えない悲しみが心に浮かんでくる

昔は凛って呼び捨てで呼んでくれたのに…


一体いつからだっただろうか

陸くんが私から距離を置くようになったのは

一時期は苗字で呼ばれたこともある

さすがにその時はショックが大きすぎて陸くんの前で号泣してしまった

幸い周りに人はいなかったが陸くんも焦ったのだろう、あれ以来苗字呼びはやめてくれた

でも呼び捨てにはしてくれず結局ちゃん付けで落ち着いた

でも私的にはなんか距離を取られているようでちょっぴり辛い





そんなことを考えながら頭をあげると、そこには眼鏡をかけて困った顔をしている陸くん

陸くん、眼鏡、邪魔、外した方が、いい、てか、外せ





でも眼鏡姿もかっこいい♡




「元々僕を起こそうとしてくれてたんだよね?それに寝ぼけてた僕が悪いんだから、凛ちゃんは気にしなくていいよ」




なんて優しい人なんだろう、これほど容姿も性格も完璧な人は世界中どこを探してもいない(確信)ジェントルマンを名乗っている人はみんな陸くんに明け渡すべきだ

#陸くん__ジェントルマン__#かっこいい……





おっと危ない危ない、思わずコロッと堕ちてしまいそうだ、気をつけないと









……あれ、そういえば私もう堕ちてたわ







「それに僕なんかが凛ちゃんを抱きしめちゃうなんて…謝るのは僕の方だよ……」







ん?





「そもそも僕が朝に弱くなんかなければ凛ちゃんに迷惑かけることもないのに…ほんとにごめんね……」



「ちょ、ちょっと待って!」




毎日きてるのに迷惑なんて思ってるわけないでしょ!?

思わず叫びそうになるのをグッと我慢

普通気づきそうなものだ、てか気づいてよ毎日きてるのに

だが彼にそんな期待をしてはいけない

だって鈍感なんだもん

高校生の今になるまでずっとアピールし続けて気づかないなんてどこのラノベの主人公だと声を大にして言いたい

しかしそんなことをいう前にまずひとつはっきりさせなければならないことがある


「私は迷惑なんて思ってないよ、自分の意思でやってる事だからね」


まごうことなき本心である




「でもなんでそこまでしてくれるの?」




それ聞くか、自分で気づいてよ

だが彼にそんな期待を(以下略)




ここでラノベのヒロインなら聞こえないほど小さな声でゴニョニョというところだが、私は違う

さぁ今日こそ彼に私の気持ちを分からせてあげよう!













「そ、それはっ!私が陸くんのことをす、す、…………スキ…ダカラ………」





やっぱりムリぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!



______________________________

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陸side書こうか迷う

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