第20話 長い一日の終わり

そういえば料理をいろいろ食べたからステータスが上がっているんじゃないかな?見てみるか。





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名前 : ゼノン

種族 : 魔王 レベル : 36


【体力】: 5080 (+580) 【MP】 : 4620 (+520)

【攻撃力】: 2815 (+630)

【防御力】: 2950 (+700)

【素早さ】: 2530 (+420)

【運】 : 250


【ユニークスキル】: 【悪食】【能力吸収】【鑑定】


【称号】: 【新米魔王】【卵に負けし者】

【ユニークキラー】

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めっちゃ上がってた!!


いろんな種類の魔物を食べたのがよかったのかな?

でも今の俺がどのくらい強いのかわからんからな…


まぁいいや。ゆっくり過ごす予定だしな。




スキルは3つか…

今は生活に役立ちそうなスキルが欲しいな…





【超音波】

口から超音波を出せる。跳ね返りを聞き分け、距離を測ることもできる。





うん…まぁ、便利っちゃ便利か……

距離測れるけど跳ね返る物体無いと距離測れないんじゃない?





【ショルダーチャージ】

力を溜めることで強烈なタックルを繰り出すことが出来る。





うん……ラガーマンなら欲しがりそうなスキルだな…

もしかしたらタックルする機会があるかもしれないしな…




今回微妙だな…もっといいスキル無かったのか!?

最後頼むぞ…!





【胃袋吐き】

胃袋を口から吐き出すことができる。洗浄するもよし!鑑賞するもよし!ただし人が使うと激痛で死ぬ。





今世紀最大のクソスキルきた!!!


これ絶対人食い蛙のスキルだろ!?使ったら死ぬスキルなんかいらねーよ!!


しかも死に方がグロすぎる!!

誰が得するんだこんなスキル!!





まさか今回のスキルが 微妙2 クソ1とは……


まぁ、運が250だから仕方ないのか?

今までいい感じにいいスキル取れてたんだがな……



まぁいい…切り替えだ。

今日はもうゆっくり寝て明日から何するか考えていこう。





っていうか俺自分の部屋知らねーや。






「パンドラ、俺の部屋ってどこにあるんだ?」


「そうですね。今朝は慌ただしかったので案内をできていませんでしたね。ご案内します。」


「私の部屋は〜〜〜〜?」


「いつもの場所です。」


「ぶ〜〜〜〜!」




サラっと流した感がすごいな……

とにかく今はパンドラについて行こう。

見失ったら迷子コース一択だ。



そうこうしているうちに俺の部屋らしき入口の前までやってきた。



何というか……扉から豪勢な作りなんだが…

両開きの扉とか西洋かよ……


この分だと中の装飾が不安だな……


と思ったが、中に入ってみると意外と普通だった。



部屋は結構広い。

クローゼットに机や椅子、石造りのような内装をしている。そして無駄に馬鹿でかいベッド。



ベッドだけでかくない!?5〜6人寝れるんだけど!?

ここだけ世界観違うんだけど!?



「申し訳ございません……必要品だけ無難に作らせていただきました。何かご要望がございましたら付け加えていきますので。他に必要な家具などはございますか?」



「あぁいや……十分すぎるぐらいなんだが……なんでベッドだけこんなでかくて上等なんだ?」



とりあえず疑問をぶつけてみた。



「何を仰いますか!?睡眠こそ体を作るために必要な要素でしょう!?」


「お…おお……ならこんなに大きくなくても…」


「それは……///// 何が起きるか……わからないでしょう/////?」





グハァァァァァァァァァァァァァァァァ!!




えっ、何?まさかそういう感じのやつ?

えっ? オッケーですよ的なやつ?


童貞が夢見るシチュエーション的なやつですか?




いやいや待て待て、落ち着け俺!!

もしそういう感じのやつじゃなかった場合、俺は信頼も威厳も何もかも失った歴代随一クソ魔王に成り下がってしまう!!


ここは落ち着いて無難かつクールに返答するんだ!




「そっ…そうだにゃ。」



くそう!噛んだ!!



やめろ!フィリア!

そんな期待に満ち溢れた目で俺とベッドを交互に見るんじゃない!!



「ちなみに……私とフィリアの部屋はこの先少し進んだところにありますので/////」




なんの報告だ!?俺に女子の部屋に勝手に入れるような勇気と行動力があると思ってるのか!?



「…………………/////」



フィリアも何か喋ってくれ!?

俺も照れてくるだろ/////!?



「まっ…まぁ、もう夜も遅いしゆっくり休もう。俺も今日一日でいろんなことが起こりすぎて疲れたからさ。」



「そっ…そうですね。今日は大変な一日でしたのでゆっくり体調を整えましょう。ゆっくりお休みください、ゼノン様。」


「ゼノン様〜〜、おやすみ〜〜〜〜。」


「ああ、おやすみ2人とも。また明日。」




そう言ってフィリアとパンドラは俺の部屋を後にした。



それから俺はベッドに寝転がった。







ほんとうに忙しい1日だったな。


1.今朝いきなり転生

2.魔王の死因(笑)を聞く

3.美味しいものを食べるために初めて見る魔物と戦闘

4.初めて命の危険を感じる

5.フィリアを探しに森で迷子

6.フィリアをおんぶしながら魔物と連戦

7.料理に感動

8.ベッド事変



………濃いな〜〜、今日の出来事…


こんなの3日に分けてちょうどぐらいだろ…



明日からはもっとゆっくり過ごしていきたいな。

まずはこの城の中を探索して……

野菜を栽培して……

西側に向かうための準備をして……




そう考えているうちに俺はいつのまにか眠っていた。










〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜













夢をみた……………








俺とパンドラとフィリアがいる。


あと顔に靄がかかって見えないが5人。


それとへんな形をした生き物のような靄が3つ。



俺を含め8人+3体で食卓を囲んでいる夢を…













気づいたら朝だった。

窓から入ってくる太陽の光が眩しいな……


今のは何の夢だろうか?


予知夢的なアレか?



俺とパンドラとフィリア、それとあと5人と3体…


人数的には残りの四魔天かな?


でもそれだと2人多かったような…


それとあとの3体はなんだ?俺ペットでも飼うのか?




まぁ、みんな仲良く食卓を囲んでいたから悪い夢ではないな。


のんびり生活していたら解決していくだろう。




意識を切り替え起き上がろうとした時、俺の両腕が何かに掴まれている感じがした。



嫌な予感がしたのでそっと拘束を外し布団をめくってみると、両サイドにパンドラとフィリアが寝ていた。



俺はそっと布団を戻した……





…………はあぁぁぁぁぁぁぁぉぁぁぁぁ!?





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