第18話 我が家到着!!

よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

倒したぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!



ギリギリだったな…

多分このディメンション作戦が成功していなかったら逃げられていただろう……



でも倒した!大量経験値を手に入れたぞ!

なんか体が軽くなった気がする!!





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名前 : ゼノン

種族 : 魔王 レベル : 32


【体力】: 4500 (+1000) 【MP】 : 4100 (+1000)

【攻撃力】: 2185 (+500)

【防御力】: 2250 (+500)

【素早さ】: 2110 (+500)

【運】 : 250


【ユニークスキル】: 【悪食】【能力吸収】【鑑定】


【称号】: 【新米魔王】【卵に負けし者】

【ユニークキラー】

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めっちゃ上がった!!さすがメタル系!!

上がりにくいはずなのに10も上がるとは太っ腹だな!!



でもさっきの説明にはまだあと3種類いるって書いてあったよな?


こいつはミニマムだったから、それよりも大きいメタルンがいるってことか!


こいつは楽しみが増えたな!

食料探すついでに探そ。



「ゼノン様…今のは……?」


「速くて〜〜〜〜、見えなかった〜〜〜。」


「ああ。今のはミニマムメタルンって言うらしくて硬くて素早いけど、倒したら経験値入るらしい。」


「経験値……ですか?」


「ああ。なんか強くなるらしい。」



そうか。経験値という概念も無いのか。

経験値の説明って、強くなるとしか言えないよな。



「では、倒されましたゼノン様は今強くなられたのですね!!おめでとうございます!」




何故か褒められた。




これはアレか?

魔王様の成長が私の喜び的なアレか?


嬉しいけどもっと自分に対して喜んでいいんだぞ!?

あんまり褒められすぎても、あれ?俺実はショボい子なんじゃね?って思ってしまうからね……!








……さて、メタルンに盛り上がって目的がだいぶ脱線してしまったが、本来の目的を達成しよう!




帰るか!!





いや本当に帰ろう!!

これ言うのもう3回目だぞ!!


もう日が落ちかけてきてるぞ!このままいけば野宿になってしまう!


異世界転生初日が野宿ってなかなか無いからな!?



「よし帰ろう!!今すぐ帰ろう!!」


「ゼノン様……それが……」


「今度はどうした!?」


「フィリアが熟睡しました……」




ほんとにもぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!



さっき寝てたろ!!なんでまた熟睡出来るんだ!

さっきから大人しかったからもしかしたらって思ったけどさ!!



出会って間もない間に2回もおんぶするとは思わなかったよ……




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜







太陽が沈む前に、俺達はなんとか魔王城に帰ってくることが出来た。



やっと帰ってこれたよ……

辺りは大分暗くなってきたな…



あれからフィリアを背負い、ただ黙々と我が家に向かって歩き続ける。パンドラに励まされながら。


もちろん魔物が黙って見ているはずもなく、わんさか襲ってきた。


でもさっきレベル10上がったことが大きかったのか、大抵の魔物は一撃で倒せるようになっていた。


それでも人を1人背負いながら戦うのはなかなか骨が折れる作業だ……ただ風刃打つだけだけどな。




そしてアイテムボックスの中身がこちら。



吸血コウモリ×23

スライム×3

人食い蛙×1

スケルトンバード×8




ここに来て某ロールプレイングゲームに出てきそうな魔物が襲ってきた。



特に吸血コウモリとスケルトンバード…


歩いてる時上を見上げたらうじゃうじゃいた。

夜が近づいてきたら湧いてくるんだって。


多すぎてキリがなかったからファイアで焼き払ったらほとんどが燃え尽きてしまった。


なんとか回収できたのがこの数だけど、ほっといたらまた増えてくるらしいが めんどくさいから逃げるように家を目指した。


だってめんどくさいんだもの。




[吸血コウモリ]

単体では弱いが数が増えることによってどう猛になりいっせいに襲ってくる。肉は珍味とされている。




珍味か…どんな味か楽しみだな。





[スライム]

スライム。それ以上でも以下でもない。温厚で安全。食べられない。




倒してしまってごめんよ……





[人食い蛙]

大人しいが人を見ると食べようとしてくる。肉はプリプリして美味しい。





こいつ結構大きかったんだよな……

近づいても襲ってこなかったのは、俺は人じゃなくて魔族だったからか…





[スケルトンバード]

死んだ鳥系の魔物が白骨化して動き出した姿。種類によって形は変わるが、全部強さは同じ。

骨で出汁を取ると美味しい鶏がらスープが出来る。




こいつも厄介だったが鶏がらスープか…

鶏がらスープがあればいろいろ作れそうだな。

もっと回収しとけばよかった……





とにかく今ある食材で料理どうするかな?

あれからずっと歩いてたから腹が減ったんだよな〜。



俺は献立を考えながら我が家に入っていった。






おぉ……やっと帰ってきた……!

今朝ここに転生され、魔王城のどこに何があるかなんて全く知らないのに もう懐かしく感じる……!




とりあえず厨房に向かおう!厨房だけはここを出発する前に案内してもらったからな。


でも誰も使ってなかったのか、調理器具がボロボロだったんだよな……



そうだ!確かパンドラ魔道具作るの得意って言ってたよな?じゃあ調理器具ぐらい作ったり直したり出来るんじゃないか?聞いてみるか。




「パンドラ、この調理器具を作ったり直したりすることってできるか?」


「お任せくださいゼノン様!!朝飯前でございます!!では、今から作業に入りますのでもう少しだけお待ちください!」




と言ってパンドラがすごいスピードでどこかに走って行った。



速っ……

どこに向かったんだろう?作業部屋でもあるのかな?

しばらくのんびりしたいから明日にでも城内を案内してもらうか。



と思っていたら後ろからパンドラが帰ってきた。




「完成しましたよゼノン様っ!…はぁっ…はあっ…」


「うおぉぉぉぉぉぉっ!」




うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!びっくりした!!

前に向かって走って行ったのになんで後ろからやってくるんだよ!!誰も後ろから来るって思わんだろ!?



ってか完成したって言った!?速っ!!

もう出来たの!?



パンドラって実は魔道具作りのプロなんじゃ……

アイテムボックス作ってたし……




それよりもフィリアが全然起きないな…

あんなに叫んだのに…まぁ料理が出来る頃には起きてくるだろう。




完成した調理器具を見せてもらうと、新品と見間違えるぐらい上等に仕上がった器具が返ってきた。



いやマジですごいな!!

これ高級料亭とかで使われてる感じのやつだろ!!




「改めて思ったが…パンドラはすごいな!あとは任せてくれ。美味しい料理を作ろう。」


「えへへ〜〜〜〜/////はい!料理を楽しみにしています!!」





ここまで頑張ってくれたんだから俺も腕によりをかけて作らないとな。調味料があまり無いのが痛いが、出来る限り美味しいと言ってもらえるよう頑張ろう!!





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