武蔵野殺人事件

鷹山トシキ

第1話

 武蔵野市は多摩地区の東端に位置し、区部と境界を接している。 武蔵野台地に在り、合併時の新自治体名の由来となっている。


 アキラは武蔵境駅にやって来た。

 武蔵境駅は、東京都武蔵野市境一丁目および境南町二丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)・西武鉄道の駅である。列車が走る音が響いている。

 2019年(令和元年)7月30日:「nonowa口」にNewDaysでは初めてセルフレジを活用した無人店舗「NewDays 武蔵境 nonowa口」が開店。

 梅、昆布のおにぎりと緑茶のペットボトルを買った。

 武蔵境駅北口広場にやって来た。周辺を散策する。複合施設『QuOLa(クオラ)』、武蔵野市民会館、複合施設『スイングビル』、自動車教習所、亜細亜大学などがある。

 アキラは大学卒業後、印刷会社で働いていたが6月末にリストラされた。いやぁ〜、それにしても蒸し暑い。蝉がけたたましく鳴いている。レストランに入った。冷房が効いてて心地良い。ベルを押すと美人なウェイトレスがやって来た。「かき氷1つ」対応が早くスグに食べることができた。🍧

 明日から8月だ。再就職できるようになんとかしないと。明日から『イシカワ出版』が主催する『ライター育成セミナー』がはじまる。


 セミナー会場は三鷹駅のすぐ近くにある。

 駅の真下には玉川上水が流れており、ほぼこれに沿って三鷹市と武蔵野市の市境が走っている。


 アキラは駅北口にやって来た。

 駅前にロータリーがあり、北方面に伸びる中央大通りに並木が続く。この通りは三鷹通りと合流し、沿道には武蔵野警察署や武蔵野郵便局など官公庁関係の施設が多い。また、駅前ロータリーには彫刻家・北村西望の作による『武蔵野市世界連邦平和像』が1969年に建立され、設置されている。国木田独歩の像を眺めた。

 国木田 独歩(1871年8月30日(明治4年7月15日) - 1908年(明治41年)6月23日)は、日本の小説家、詩人、ジャーナリスト、編集者。千葉県銚子生まれ、広島県広島市、山口県育ち。

 幼名を亀吉、後に哲夫と改名した。筆名は独歩の他、孤島生、鏡面生、鉄斧生、九天生、田舎漢、独歩吟客、独歩生などがある。 田山花袋、柳田國男らと知り合い「独歩吟」を発表。詩や小説を書き、次第に小説に専心した。「武蔵野」「牛肉と馬鈴薯」といった浪漫的な作品の後、「春の鳥」「竹の木戸」などで自然主義文学の先駆とされる。また現在も続いている雑誌『婦人画報』の創刊者であり、編集者としての手腕も評価されている。夏目漱石は、その短編「巡査」を絶賛した他、芥川龍之介も国木田独歩の作品を高く評価していた。ロシア語などへの翻訳がある。

     

 セミナー会場は煉瓦造りの洋館でツタが絡まっている。会場に入り、ドアの前にやって来た。ノックをするが返事がない。ノブを握る。「開いてる」ギィィィ……生臭い匂いがしていた。

       

 コロナが引き金で起きた北との戦争が勃発!

 医学博士イシカワ・ウキョウは軍医として吉祥寺の戦場に赴くが、左肩に重傷を負い、武蔵野病院に搬送された。為す事もなく過ごしていると、かつて助手をしていた男からエドガワ・オサムという特異な人物を紹介され、サンヴァリエ桜堤(旧桜堤団地)で共同生活を開始する。オサムはすぐにケラケラ笑うのだ。

 

 共同生活を始めて間もなく、オサムの元に警視庁捜査一課のカザマ警部から殺人事件が発生したとの手紙が届き、オサムはイシカワを連れて現場に向かう。カザマと、部下のキムラ警部補は難事件にお手上げの様子である。カザマとキムラは豚みたいに太った中年男性だ。

「若いってのはいいなぁ?」

 カザマはまだ20代の2人を羨んだ。

 現場は杵築大社という武蔵境駅南口から歩いてスグのとこだ。オサムたちは鳥居のところの『立入禁止』のロープを潜った。

 殺されていたのは立派な服装の中年男で、クニキダ・ケンジの名刺を持っており、さらにスーツの裡ポケットに入っていたメモ帳には『武蔵野桜まつり・吉祥寺アニメフェスティバル・吉祥寺秋祭り・アニメワンダーランド』という不可思議な文字が羅列されていた。

「ダイイングメッセージ?」と、イシカワは真顔で言った。

「まさかぁ?」と、アキラが苦笑する。

 裡ポケットにはメモ帳だけでなく、婚約指輪が入っていた。


 オサムは綿密な現場検証をして、被害者が毒殺されたことや犯人の人相・特徴を推理し、第一発見者のコウノ巡査ってハゲ青年に事情聴取をしたりと、次々に捜査を進めた上、ネットに結婚指輪の拾得記事を出す。指輪を使って犯人をおびき出そうというのだ。予想通り指輪の受取人が国分寺駅前に来るが、オサムが推理した赤ら顔の大男ではなく、老婆であった。しかもその老婆を尾行したオサムは、殿ケ谷戸庭園で見事に巻かれてしまう。そこは国分寺崖線と呼ばれる段丘崖と豊富な湧水を巧みに生かして築かれた、回遊式林泉庭園であった。様々な木々が植えられており、園内には池や周遊順路が存在する。

「昨夜、武蔵野うどん食いすぎた」

 カザマが呆れてる。

 

 一方キムラは、ついに犯人を逮捕したと得意満面であった。彼が捕らえたのは、クニキダが秘書のサユリと共に下宿していた家の女主人の息子であるシマヅ曹長だった。

 クニキダもオサムと同じ私立探偵で、国分寺駅北口に事務所を構えていた。

 事件前日、クニキダがそこを引き払う際にその家の娘を無理やり連れ出そうとし、兄であった曹長に叩き出された事実があったのだ。それが犯行の動機だとキムラはオサムに言うが、続いてやって来たカザマが、秘書のサユリが立川にあるラブホテルで刺殺死体で発見されたと伝える。

 


 

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