第二部 ひるなか

照りつく真昼の窓


すぐそばにあって手に入らないものの喩え


日向に咲く花 逃げ水のような君



それは僕らのなまえのようだった



繰り返し訪れる日々の中で


彼らは何度


花を摘む手を諦め


潤わぬ幻影を数えたのだろう




夏風にカーテンが揺れる


そのまひるに焦がれる永遠を


僕は見ていた



 

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