禍神

４

まずここは俺の寝室。

なぜかその寝室に、

変なコスプレ幼児（ロリ）外人が現れ、

変な言葉の日本語で日本語を指摘され、

なに故（ゆえ）にかロリコン呼ばわりされる俺がいた。

「これは、なんのプレーだ～！」

「ハァハァハァ」

おもわず雄叫（おたけ）びを上げる俺がいた。

じと目でそんな俺を見つめる幼女。

「なんだよ」

俺がそう言うと、

彼女はやれやれと言うように嘆息（たんそく）を吐く。

「あいや、

　然（さ）も荒ぶれず御気（ごき）を鎮（しず）めてはどうだ。

　少々不敬（ふけい）がすぎよう。

　思惟（しい）せよとは申（もう）さぬが、

　もちっと条理（じょうり）をわきまえぬか。

　御国振（おくにぶ）りが知れようぞ 」

「我（われ）の婀娜（あだ）たる姿に、

　懸想（けそう）するのはわからなくもないが、

　もそっと色欲（しきよく）を抑（おさ）えれないか」

けそう？

先ほどから所々、少女の言葉がわからない。

「何を言ってるの？」

「憧（あくが）っておったのではないのか？

　実（げ）にぬしは発奮（はっぷん）し、

　情緒不安定（じょうちょふあんてい）のようだったぞ」

先程（さきほど）から撞着語法（どうちゃくごほう）(言動のつじつまが合わない)が、いちじるしい。

まずは言語の統一を図（はか）るべきだろう。

「そうじゃなくて、

　君の日本語が少し理解に苦しむって言うか、

　出来ないって言うか」

少女は不思議そうに俺を見つめ考える。

「先（せん）だって申（もう）した事を玩味（がんみ）するに・・・ 」

「バカなのか？」

ふざけるな！

外人だと思って、

優しく変な日本語に合わせてやってるのに。

「お前の日本語がおかしいんだよ」

「あくがる？　けそんってなんだよ！

　そんな日本語、現代人は、

　いや、日本人はつかわないっての！！」

「あなや。　そうか！然（さ）もありなん。

　それは妾（わらわ）の考慮（こうりょ）が足（た）りなんだな。

　暫時（ざんじ）待たれよ 」