神様のルールブック

九文堂文士

はじめに

 天邪鬼で人が「はい」と答えそうなことには、大抵「いいえ」と答える。他の人と一緒くたにされるのが嫌で、いつも独りでいる。特に意味もなく、行動するのが好きで、要するに、理由がなければ理解もされず、理解されなければ自分の個性を守れると信じている。歴史、伝記などの本をよく読む。自分では突飛で的外れのつもりでも、過去にあった事の模倣だと思われるのは嫌なためである。あらゆる物の意義、自分の存在がある意味を考え、勝手に結論付けては「哲学だな」とつぶやく。

 彼は『普通』教育中等部の二年生で、多くの人が必ず経験するのであろう、反抗期だった。

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