65. 2023年5~6月に聴いたべらぼうにかっこいいアルバムをまとめるだけ

 2023年5~6月に聴いたアルバムの中でどこかいいなと思ったアルバム139枚(期間外のリリース含む)、その中でも特にかっこいいなと思ったもののまとめです。

 イヤフォン・ヘッドフォン・スピーカーの準備は整いましたか? 張り切って参りましょう。



● Medasin / always in a hurry

 正直申し上げて、かっこよすぎてジャンルとかよくわからないですね……。バチバチに存在感のあるビート、ハウスであり、ヒップホップであり、EDMであり、ジャズでもある……。ちょっとよくわからないので聴いてみてください。


● Panchiko / Failed At Math​(​s)

 1997-2001年に活動してた時期に出したEPのコピーを、海外の4chanユーザーがチャリティーショップで見つけて、それをYouTubeにアップロードしたことで話題になった……という不思議な経緯のインディーロック/ポストパンクバンド。

 めちゃめちゃいい。冷め切った憂鬱と2000年代のオルタナティブが混ざり合ったこの感じ……。


● 平沢進 / RUBEDO​/​ALBEDO -Songs for FUJI ROCK FESTIVAL 2019, 2021-

 5月に「遠征 / The Expedition」がリリースされていて、そう言えばこれもあったな……と思って聴いたアルバム。蘇るフジロックの感動。


● Clairo / Live At Electric Lady

 Electric Lady(1970年にジミ・ヘンドリクスにより設立されたスタジオ)で収録されたライブアルバム。透明感のある彼女の声が、レトロなスタジオで奏でられる心地よさ。ライブ動画と一緒に楽しみたい一枚です。



● Eurovision2023枠

 以下3枚は、Eurovision2023で知ったアーティストのアルバムです。 Eurovision2023関連のエッセイ、気付いたらたくさん書いてました。こちらのマガジンからどうぞ。


・Sudden LIghts / Miljards Vasaru (2022)

 Eurovision2023で密かに一番推してたバンドのアルバム。

 Eurovision2023参加曲"Aijā"のコンテスト中のパフォーマンス、それ以外にYouTubeに上がっていた数曲の印象だけで聴いたけれど、嬉しい意味でイメージ通り。暖かくて美しくて切ない音楽……。

 いつか"Aijā"が収録されたアルバムもリリースされたらいいなあ! と今から待ち遠しいです。それまでは、YouTubeで色んな彼らの曲やライブを聴いて楽しみたいと思います。


・Loreen / Heal (2012)

 Eurovision2023関連で初めて見た時から、優勝しそうなオーラがあった彼女。こちらのアルバムは、Eurovision2012優勝曲"Euphoria"を収録。Eurovision2023優勝曲"Tatoo"が結構歌唱力で聴かせる楽曲だったので、かつてのアルバムはこんな風にビートノリノリの音楽だったのか! と、びっくり。


・Joker Out / Demoni (2022)

 私がEurovision2023関連で最初に好きになったバンド。彼らのアルバムはかなりEurovision2023のイメージと違っていました。

 出場曲"Carpe Diem"のパフォーマンスがかなりダンサブルで明るかったのに対し、このアルバムはしっとりめ。"Carpe Diem"は結構な方向転換だったのかも? また、収録曲"Tokio"の歌詞には、一部日本語が使われています。

 細い指であなたが僕の背中に「あなたが好き」と書いて、僕は「私も」と書いた……という可愛らしい内容。ただ、この恋は東京で出会った一時のものだったようです。罪な旅人だなあ。



● Hannah Jadagu / Aperture

 ニューヨーク拠点のSSW、デビューアルバム。冒頭曲“Explanation”から呆然とするほど聞き惚れてしまった。ドリームポップともオルタナティブとも言えるサウンド。好きですね……。


● Horse Jumper of Love / Heartbreak Rules

 ボストン拠点のスロウ・コアバンド。いい意味で、最後まで安定してテンションが変わらないアルバム。ジャリジャリしてるのに暑苦しくないギターと言い、一定の域を越えないメロディラインと言い、そうそう、スロウ・コアってこういう感じだよね……と心地よく聴ける。


● Keaton Henson / House Party

 2018年頃から好きなSSWで、タイトルもジャケットもなんか彼にしては明るそうだし、曲調も明るいからどうした? と思ったら「名声を求めるポップスターだった場合のKeaton Henson」が題材だった。すごい。この憂鬱がたまらない。


● Youth Lagoon / Heaven Is a Junkyard

 なんと8年ぶりのアルバムリリースだとか。アイダホ出身のTrevor Powersによるプロジェクトで、全体的にシリアスな曲調でありつつ、パンクとフォークを感じられる一枚。熱はあるがひんやりもしている。


● TWO LANES / Duality

 YouTubeで偶然見かけたこちらのライブセッションが格好良くて好きになった、ドイツの兄弟ユニット。ピアノ×アンビエント・エレクトロニカで、GrandbrothersとBob Mosesを足した雰囲気。


● Meshell Ndegeocello / The Omnichord Real Book

 デビュー30年にしてBlue Noteへ移籍したベーシスト/ボーカリスト。こんなにかっこいいことある……? 大地に吹く風に似たボーカルだけど、曲調がR&B/ソウル/ジャズなので妙な気難しさは感じず、それなのに広々とした空間を感じるような、どの枠にもとらわれない気配。


● Killer Mike / Michael

 私はあまりヒップホップを聴かないのですが、それでもこのアルバムが尋常じゃないくらい格好いいのはわかりますよ……。隠し切れないその格好よさ、ゴスペルとラップの相性の良さ、バチバチに音がキマる気持ちよさ。暑い日に飲む冷たいサイダー(またはモヒート)みたいに、くぅ~! と効く一枚。


● Pat Metheny / Dream Box

 世界最高峰のギタリスト、アルバムを聴けばその二つ名にも納得。シルクのように滑らかで心地いい、ちょっと眠気を覚えるほどのいい音色。


● Angelo De Augustine / Toil and Trouble

  彼のことは何きっかけで知ったのか忘れましたが、Sufjan StevensのレーベルAsthmatic Kitty所属と知った時は納得しまくった記憶があります。このメタルみたいな趣味のジャケットは、Sufjan Stevensとのコラボアルバム“A Beginner’s Mind”の名残でしょうか。心地いい滑らかなボーカルと、使用した楽器の数は27種類と言うこだわりの音色が癒してくれます。


● The Japanese House / In the End It Always Doe

 ロンドンのSSWのソロプロジェクト。初期のSnail MailやPhoebe Bridgersが好きな人にお勧めしたい一枚。よく名前を見る気がしていたけれど、まだ本作で2ndアルバムだとか。今後も楽しみ。


● bdrmm / I Don’t Know

 Mogwaiのレーベル、Rock Actionからリリースされたシューゲイザーバンドの2ndアルバム。確かにSlowdiveより圧倒的Mogwai感。



 5月にユーロヴィジョン、6月にグラストンベリー・フェスティバルがあって、だいぶ盛り上がった期間でした。そして、そろそろ夏フェスの気配が漂ってくる季節。

 これからもよい音楽にたくさん会えますように!

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