第340話 新しいものが良いとは限らない

 何でもかんでも、最新のものが良いとは限らない。


 たとえば、百円ショップの商品の質は、平均的に、今よりも昔のものの方が良かったと思う。プラスチック製の製品は特に顕著で、昔のものの方がしっかりとした作りだった。あくまで個人的な見解なので、本当にそうなのかは分からないが、量産する過程で、妥協せざるをえなくなったということも、考えられなくはないと思う。


 ものを選ぶときに重要なのは、自分が求めている機能を発揮してくれるか、ということだろう。パソコンを買うときに、いくら最新のものでも、求めているスペックがなくては意味がない。それなら、昔のものでも、いくらかスペックが高い方を選んだ方が良い。ものに限らず、食べ物に関してもそうで、出来たてのものの方が美味しいとは限らない。


 上記の傾向は、本を買うときに特に顕著に表れる。最近書かれたものよりも、昔書かれたものの方が良いことがしばしばある。さらに、本の場合は、最近のものと以前のもののどちらも読む必要がある。比べることで見えてくるものがあるからである(それが必要ないという人には、必要ないのだろうが)。

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