第99話 言語の謎
人間が当たり前に使っているものに、言語が挙げられるが、考えれば考えるほど不思議なものである。
まず、誰がどのように作ったのか、分かっていない。誰、というと特定の個人を指すと捉えられてしまうかもしれないが、実際には一人ではなく、その時代の複数人が作ったものだと考えるのが自然である。そして、いつ生み出されたのかも、ぼんやりとした期間が判明しているだけで、どのようなきっかけをもとに、どのような流れを経て発明されたのかは、明らかになっていないことが多い。さらに、最も大きな謎なのが、なぜ、世界にはこれだけの数の言語が存在しているのか、ということである。複数の地域に人間が生活していたとしても、あまりにも数が多すぎる気がしてならない。
日本語は、その中でも、親戚がない言語として知られている。そういう意味では、特殊な言語の一つらしい。一見すると中国語にも似ているように見えるが、それは漢字を使っているという共通点だけで、言葉の繋ぎ方だったり、そこから考えられる言語のタイプなどは、中国語のそれとは異なる。
もっと根源的な謎もある。それは、ある対象を示すときに、どうしてそのように呼ぶようになったのか、ということである。赤い代表的な果実を示す際に、「りんご」と発音するのは、どうしてだろうか。
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