TS聖女のかくめい的ふくしゅうたん!

名月ふゆき

序章 聖女の娘に転生する

第1話 プロローグ


 俺は小さな頃から不思議な夢を見る。


 サクラの木の下でフードを深く被った男と戦う夢だ。


 別にそれ自体はおかしくない。俺は殺し屋だ。時として人間相手に戦う時もある。


 だが、俺は刀と呼ばれる剣を持って戦っていた。


 俺は短刀しか使わないはずだが、何故か刀を使い、その男に敗れ、殺される。



 ────夢の最期に見た光景は赤い血に染まるサクラと長い金色の髪だった。




 ◇◇◇




「おい! やめろ!」


 俺は突然断頭台の前に立たされた。必死に抵抗するが、既に拘束されており逃れる余地はなかった。

 仕方ないことだとは思う。俺はこの手で何人もの人々の命を奪ってきたのだから。

 だが――――――

 

「この者を始末しろっ!」

「おまえだけはゆるさねぇ!!!」


 突然、その空間にとても馴染みのある声が響く。ヤツの声を聞いて俺はヤツに激怒する。

 ヤツは俺と『依頼人と殺し屋』のとして過ごしていた、この国のだったからだ。


「お前のようなヤツに許される必要など無いッ! 第一王女を殺した殺人鬼めッ!」


 第一王女が殺されたのは現在いまから18年も前のことだ。今年18歳になったばかりの俺は確実に無罪だ。

 だが、ヤツは自らの名誉を守るために俺を犯人に仕立て上げ、処刑しようとしている。


 つまり、俺はヤツに裏切られたのだ。


「テメぇだけはぜったいにゆるさねぇ! お前だけは……絶対に殺してやるッ!!!」



 それが俺の……ディール・エルグランドの最後の言葉となった。







────────────────────

【あとがき】



 カクヨムでの投稿は久しぶりなので、初めましての方も、お久しぶりの方も、別のサイトでお馴染みの方もいらっしゃると思います。名月ふゆきです。


 今回は復讐系のTS転生ですが、比較的ソフトにやっていこうと思っています。コメディー要素も書いてますので、楽しんで読んで頂けると嬉しいです。

 よろしければ、応援や☆の評価、レビューなどしてもらえると嬉しいです!

 どうぞよろしくお願い致します!



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