第12話 明晰夢での猛特訓

ナレクの特訓は常軌を逸していた

まず朝起きるとランニングがてら山に入る

そして狩りをする。

時にはクマを時にはワニを鹿や猪はもちろんのこと、運動能力を高める日々を送ってると魚すら水中で捕まえられるようになっていた

そしてその食料を捌き保存の効くものは保存する。冷蔵庫もない時代だがメアリーに助けをかりて食料を保存する。捌きさえすればシャロンがその肉と余った肉をブツブツ交換したり売ったお金で買った野菜やらミルク、果物を調理し食卓に並べて朝ごはんにする

朝ごはんを終えたナレクはまた森に入る。

そこで集中できる場所を見つけて極限状態まで目に集中する

集中しきったとこでひたすら手を見る

すると自分のオーラがクッキリと見えるようになる

それを一週間繰り返すと簡単にオーラを見えるようになった。人のオーラも。オーラには色がある。白、赤、青、黄色、緑、金、黒、それらが混ざった色だったりと人によって様々なことを知る

オーラが見えるようになったナレクは自分のオーラをコントロールして手の平の上で分裂するための日々を送った

手からオーラを分裂させるのは容易だったが体から離れたオーラをコントロールするのは容易ではなかった。極限の集中の中で少しづつコントロールしてく。まずは離れたオーラを維持する。並大抵の集中力じゃすぐに消えるがナレクは自分を追い込んだ。

維持が出来るようになったあとは自分の体を動かすかのように自在に動かすことに挑戦する。

数週間の時間が必要だったがナレクは見事、自分から切り離したオーラの玉を自由自在にコントロール出来る様になった。それこそ体を動かす感覚で。

何故ナレクはそんなことをしたのか。彼自身が漫画や映画をよく見てたからその発想のもとからやったことではあるがこれも全部空を飛ぶということを出来る様になるために彼はこの特訓をしたのだ。

この切り離したオーラを自在に動かせるナレクは今度自分が身に纏っているオーラを自分を纏ったまま地面から離れ宙に浮くチャレンジを始める。

このチャレンジをしてナレクは痛感するが今まで経験したことないほど重力を感じた。この引っ張る力に反抗するのは全身の力を抜きそれでいて極限まで自分に流れるオーラに集中する。そしてそれを一定に纏い流れを止め宙に浮く。

毎日毎日ひたすらそれを繰り返すと筋肉がつくように少しづつ浮くようになり浮きはじめたらそこまで時間がかからず空を自由自在に飛べるようにナレクはなっていた

明晰夢に入って一ヶ月半でナレクはここまでのことを成し遂げた

そして能力についても自分なりのものをイメージしてるナレクはその修行に入るのだった。ナレクにとっては楽しい日々だ。オーラを切り離し大木に光線のようにぶつける。この攻撃はだんだんと力をまし日に日に向上する。そして自分のあこがれのヒーローあの必殺技、かめはめ波のように放ってみて成功した時は泣いた。男泣きだ。夢。ナレクはかめはめ波が撃てた時、男でよかったと泣いた。

人は皆そうかもしれないがこんな夢見たいな日常を送れば文字通り夢中になる。

ナレクはアセンションの世界に夢中になり没頭した。

そして父のよく言ってたルールを見誤るなという言葉が何故か修行中繰り返し浮かんだ。




一方、シャロンはメアリーに鉄屑やガラスもらい、ナレクの狩った獣を売ったお金で鋼や色々物を買い数日で周波数装置を完成させた。そして強力な磁力を生む機械も作った。

シャロンは1Hzから2.42E Hzまで周波数を浴びてようとしたのだ。ガンマ線の数値を浴びるなんて正気の沙汰じゃない

だが少しづつ周波数を上げてく毎日を送る

そして磁力装置を使いS極を浴びてはN極を浴びる

そんな日々を送ってるとシャロンもオーラを目視できるようになる。ナレクと違って身体能力の向上や集中の鬼になって力をつけてくことはせず自分のやり方、数学や知識、そして探偵ならではの推理や着眼点で道を切り開いてく。

石を浮かす装置自体を作ることはできなかったが周波数と磁力というエネルギーすらも目視出来る様になったシャロンは自身のオーラが周波数の色と磁力の色になるようひたすら浴びては纏いコントロールし生み出すという意識をして特訓する。生み出す力自体は微力ながらも毎日続けることでそれが可能になった。自分のオーラを他のエネルギーの色に変換する。これがユミルの言っていた能力だと、確信し修行続けていた。

そしてナレクとも結果を言い合ったりアドバイスをしあった。

ナレクの助言でそのオーラの変換の後それをコントロールすることを特訓しナレク同様宙に浮き自在に空を飛べるようになった。


2人ともユミルように人を眠らせ精神をコントロールするような能力までとはいかないが二ヶ月でシャロンは空を自由に飛び磁力と周波数を生み出すことができるようにっていた


ナレクも空を飛び、オーラを集中させ重厚にしそれを放つ男の夢、かめはめ波を撃てるようになりさらにオーラの流れを加速させたり失速させたり壁に使ったりして自分の身体能力を向上させることとその補助もできるようになっていた


この二ヶ月は2人にとってまさに夢の世界。

たまにはルナの家にお邪魔してルナとメアリー、セイラムも一緒に食事したり、共に教会に行き祈った。それもルナを守るため。異端児に見られないためには教会に行き祈ることが1番であることを、知っている。


そんな二ヶ月たった満月の日の夜


ナレク 「もうオレ喧嘩なら負けねぇな!」


得意気にシャロンに言うナレク


シャロン 「言い返したいけどこの前のクマとの戦いはじめてみたけどあれだけ攻撃させといて傷一つ付かなかったものね。それで1発で倒しちゃうんだもん。これが現実世界ならあなたも危険人物になるわね!」


ナレク 「武流もここで修行してるなら強いんだろうな!二ヶ月たったけどもうちょっと修行したいな!長くて三ヶ月って言ってたしよ!」


シャロン 「そのことなんだけど、例のトラウマってやつはもうクリアしてるのかしらね?」


ナレク 「どうなんだろな?シャロンのトラウマってなんだよ?」


シャロン 「うーん。過去は色々あったけどなんのことを言ってるのかわからないし……ナレクは?トラウマってあるの?」


ナレク 「まぁ、トラウマかわからないがもう大事なものは失いたくないな。シャロンもここで一緒に暮らしてそうだけどよ。ソフィアは家族だし。絶対失いたくないな。」


シャロン 「大事なものねぇ。ありがと!でも……トラウマの象徴ってなんだろう。」


ナレク 「わからないもんは考えたって仕方ねーよ!明日はルナたちとお祈りだろ?寝ようぜ!」


そんなことを話しながら2人は夢の中で眠りにつく



翌朝

ナレクとシャロンは騒音で起きる

街が騒がしい


街の人 「殺しだー!!酷いありさまだ!」


シャロン 「?!?!殺し??」


ナレク 「なんだ??魔女の処刑ってやつかな?そういえばオレたちが街に来てから魔女狩りなんてなかったよな?」


シャロン 「ええ……嫌な感じね。とにかく行ってみましょう。」


2人は外に出ると大きな屋敷の方で人だかりができてきる。

その屋敷はこの街でも三本の指に入る金持ちの家だった。そこで三人が殺されたらしい。野次馬に話しを聞いてみると、屋敷の主人と奥さんと使用人の女性が被害者だとわかった。

警察が中には入らないように注意している。


シャロン 「ナレクはルナたちと合流して!私ちょっと見てくる!」


ナレク 「おい!」


シャロンはそういうと素早く警察に気づかれないように屋敷の中に侵入した。

シャロンは遺体を見て中を見て回る


シャロン 「(どの扉も窓もこじ開けた後はない。それなのにあの遺体……クマに襲われたような。。屋敷の主人は首がへし折られてる……奥さんらしい人は上半身が少し食いちぎられていてアゴが鋭い爪みたいなものでえぐりとられてる。そして使用人の女性は胸から下がない。でもクマだとしたらその胸から下を引っ張った後があるはずなのに何もないってことはここで全て食べたってこと?靴も何もないなんて……それでいて争った形跡すらない。なんなのこの犯行現場は。)」


警察官 「なんだ貴様は!」


シャロン 「探偵よ。捜査を手伝うわ!」


警察官 「何が探偵だ!邪魔だ!関係者以外出ろ!」


シャロンは警察官たちにつまみ出されてしまう


シャロン 「(ちぇ。仕方ないか。ナレクたちのとこにとりあえず行かなきゃか。にしてもあの現場…人の仕業じゃないわね。明らかに食いちぎられたような跡だった。でも獣でもない。なんだろう。嫌な予感がする。)」


シャロンはそんな気持ちの中、推理も中途半端にルナの家に急ぐ










  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る