第42話 予知
死期が近い人は死因ごと見える、と友人は言った。
「うわ…あの子、溺死か。可愛いのにもったいない」
「おい、止せよ」
「…マジか、お前も溺死だ」
「やめろって」
「やばいな、津波でも来るのか!?」
周りの人間全てから泡が立ち上っていたらしい。
その晩、友人は風呂で溺れて死んだ。
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