第39話 甘露
ああ、喉が乾いた。
どこもかしこも機械だらけ。
喫茶店はどこかしら。
公園の水道でもいいから。
ぽたぽた。
機械の配管が破損して、液体が垂れている。
恐る恐る、指先に取って舐める。
甘い。
もはや躊躇もなくむしゃぶりつく。
ああ、甘い。甘い。
はるか頭上の鴉達も、なんだか嬉しそうだ。
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