アルミ缶の夢



作られて、作り直されて、ぐるりぐるりと回りながら、自分の寿命はあとどれくらいだろうか、と、ふと考える。

寝ている間に焼かれても、目を覚ますと寝る前と変わらない自分がいて、何度生まれ直しても、例えばほかのものに憧れても、アルミはアルミにしかなれないことは、いつか、知った。

ときに温かい場所で、ときに冷たい場所で、始まるのを、終わるのを、ときにはしゃいで、ときに静かに、待つ日々。目に見えない速さで確かに過ぎていく日々を、まるで永遠みたいに繰り返すあいだ、明日を夢みて歌いつづけるよ。

ぐるりぐるりと、使い古されていくうちに誰かも知らない誰かを、何かも知らない何かを、守っているのなら、苦しみと喜びは、同じだけあるのなら、それでいい、それでいいんだ。眠って、目を開いたら、また新しく生まれる。


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