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夏の地域は空の色が違う。
青く、遠く、どこまでも続いている気がする。そんなことを考えていると、聞き慣れた声が俺を呼ぶ。
「兄さん、あの子と遊ぶなら、何をしましょう?」
いつもの兜越しではなく、生身の素顔を合わせて。彼の背後には宝石屋の背中によじ登ろうとしている子供の姿。その足元でタマモがうろうろと少年を見上げている。
「つっても、ボールとかねぇだろ? 準備する時間なんてなかったしよ」
そうなんですよねぇ、と短い溜息。
俺たちのもとに狐が現れたのは、昨日のことだ。人数が集まらないから、とテラーがグレイズのもとを訪れると、王みずからが俺たちを指名した。
テラーが去ってから理由を尋ねても、そこにいたからだ、と言うだけで、納得のいく回答を得られなかった。
ではタマモとクトゥールは、というと、これもまた王の命令だ。おまえたちセットなら頭数も合う。余計な人数を割かなくて済む、と。
いや、なんともまぁ適当な理由だ。
「インス、おまえ泳げたか? どうせだったら、教えるとか」
あぁ、なるほど。軽く頷きながら両の手をぶらつかせつつ、彼らのもとへと向かう。
ギルに肩車されて、振り回されて健気に笑う子供。タマモが少年を追いかける。
なんともまぁ、微笑ましい光景だ。
「いつ帰れるか…」
それだけが、悩みの種。
◆◆◆◆
グレイズ様適当すぎへん?うん。
今回はデイル視点にてお伝えしましたさまーいべんと。どこまで行きますかねぇ。
さて、昨晩、歩けるだけで100PV行きました!ありがとうございますっ
二割が書き始めの1話(?)ではありますが、こんな適当な文章を読んで下さりありがとうございます。
暑い日々が続きますが、熱中症になんてならないよう、お気をつけを!
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