うじ虫草
枯草色に伸びた細長い茎の先の、奇妙なほが私の目にとまりました
その穂はあたかも枯れた猫じゃらしの実を喰らい尽くし、それでも足りないと蠢いている八匹の黒い幼虫の様でした
今にもまるでオイデオイデをする様に八匹のうじ虫が、不キソクに、てんでバラバラにお辞儀を始めそうに見えました。
しかし、その様な事は何も起こらなかったのです
私はそれをうじ虫草と呼びました
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