吠える牧羊犬

 角のない羊が群れをなす。皆一様に平原を歩いていく。僕と群れには距離がある。


 僕は後ろから数えて、五人目の羊。僕の後ろには同年代の、四人の羊。


「そこの羊達!遅れているぞ」


 牧羊犬に注意され、頷いたのは僕一人。他の四人は反抗してた。


 僕が群れにもどるころ、牧羊犬が四回吠えた。四人の羊は、群れにもどらなかった。

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