第38話、ショッピングモールでファッションショー

風香が、夏服をみたいと言うことなので俺はそれに付き合う事にした。


『あ、これ可愛い!』



お店に入るとすぐさまに、風香が入口近くにあった服に食い付いた。


『どうかな?晴樹?』



風香はその服を胸の前にあてた。



『清楚な感じがして、可愛いよ』



風香が手に取った服は、白のワンピースだった。


スカートの裾の方に、花柄の模様が入っていて、それがまた風香に似合っていて可愛らしかった。


『えへへ♪ありがと』



そして、これをきっかけに風香のファッションショーが始まった。



『これはどうかな?ストリート系ファッションをイメージしたんだけど。』



黒のキャップ、パーカー、青のジーンズというシンプルなコーディネートだったが、風香の可愛さを十分に引き立てていた。



『じゃーん!今度は少し大人の女性な感じにしてみたよ』



今度は、全体的にゆったりとしたコーディネートで、黒のVネックのゆったりとしたシャツ、デニムのワイドパンツと言う組み合わせで、Vネックのシャツが少し胸元が見えていたので、少しセクシーだった。



『そして最後はお嬢様風ファッションだよ!』



最後のファッションは、麦わら帽子、白のTシャツ、黒がベースの花柄のスカート、白と茶色のサンダルと言うコーディネートでこれまた、風香に似合っていて可愛かった。



ファッションショーが終わった風香が、俺に感想を求めてきた。



『晴樹などの服が一番好きだった?』



そう言われた俺はかなり悩んだ。


系統は違うけれど、どの服も風香に似合っていて可愛かったので、俺はこう答えた。



『俺の結論としては、結局どの服を着ても風香が可愛いということが分かりました』



そう言うと俺の肩を叩いてきたが、どう見ても顔が緩み切っており、とても嬉しそうだった。




『結局、何も買わなくて良かったの?』



『うん!今日は見るだけで大丈夫だよ!』



そう言った風香は、また一緒にこよーねと言っていたので、俺はもちろんと答えた。




そんなこんなで、色々と見て回った俺たちは時計を見ると気づけば夕方になっていたので、今日のデートの最終目的地に歩いて向かった。



外に出ると、日が傾き始めていて綺麗な夕日だった。



『うわぁ、綺麗』



海沿いな事もあり、海に反射して夕日がいつもより、綺麗に見えた。



『そうだな、実はこれも風香と一緒に見たかったんだよ』



『そうなんだ、ありがと、、、』


そう言った風香は何かを思い出したように手を叩いた。



『そうだ!折角だからさ、夕日をバックに写真を撮ろうよ!』



『いいよ!それじゃあ誰か歩いてる人にお願いしようか』



『すいませーん!写真撮ってもらっていいですか?』


近くを歩いていたお兄さんに写真を撮ってもらう事にした。



『それじゃあ、撮りますよー!ハイ、チーズ、、、』



____カシャ!



『すいません!ありがとうございました』


写真を撮ってくれたお兄さんにお礼をいい、撮ってもらった写真を見た。



『見て晴樹!私達凄く笑ってるね』



『そうだな』


夕日で赤くなった顔、そしてとても幸せそうに、俺たちは二人は満面の笑みをうかべていた。




読んで頂きありがとうございました!



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